作業面の大きなヤマは越えていますが、体調不良であれこれ滞ったせいもあって、宿題が多々積み重なっています。しかし、折角フリーパスがあるのですから、気になる作品はなるべく押さえておきたい。今日はTOHOシネマズシャンテにて、ハシゴしやすいスケジュールがあったので、午前中に可能な限り作業を進め、仮眠を取ったあとで電車にて日比谷へ――出かけるときは降っていませんでしたが、今週末はずっと雨の予報が出ているので、帰りが遅くなることを考慮すると、自転車はちょっと怖い。
まず1本目は、誰もがその名を知る文豪の若き日の姿を虚実交えて軽快に描いた『ゲーテの恋 〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜』(GAGA配給)。感想は既にアップしてありますのでそちらをご参照ください。フリーパスがなかったらかなり優先順位の低い作品だったのですが、思った以上に面白かった。
続く作品は同じスクリーンでの上映。ちょこっと用足しにいちど劇場を出て、すぐに同じスクリーンの、一列後ろの席に陣取りました――こーいうときはまったく同じ座席を取るのが愉しいのですが、生憎、同じ席は先に押さえられていたのです。よりによってその座席に着いていた方の頭が最後まで邪魔だったのが切なかった……。
本日の2本目は、ダニエル・ウッドレルの同題小説を映像化、そのハードな語り口と、主役の少女に扮したジェニファー・ローレンスの好演で話題を博した『ウィンターズ・ボーン』(Broadmedia Studios配給)。こちらは是が非でも観たい1本でした。
内容の重量感とヒロインの好演は評判通り、しかしこの作品を“ノワール”と評する声を聞くのですが、どちらかと言えばハードボイルドの系譜ではないでしょうか。地方のコミュニティに蔓延る独自のルールのなかで、強く生きようとする少女の目線から描かれたストーリーは、上質の私立探偵小説に通じる。決して派手さはありませんが、とても力強く印象に残る作品でした。期待通り、とてもいい。
いつもなら夕方以降にハシゴした場合、当日中に感想をアップするのはたいてい諦めるのですが、今日は2本目までの待ち時間と電車移動の途中にけっこう書き上がったので、何とか1本アップすることが出来ました。というわけで連続更新記録は117日にまで延びて、まだ続きそうです……
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