売られた喧嘩は買う、気分の2本立て。

 本日封切りの大作2本は、上映開始が同じ日になる、と知ったときから、出来れば2本立てにするつもりでいました。何せ、同じ俳優が主演する大作が同日公開、なんてそうそうあることではありませんから。恐らく日本の配給会社がそこも踏まえて敢えて揃えてきたのでしょう*1が、映画馬鹿としては乗らずにはいられません。

 ……が、ハシゴしやすいスケジュールを確認し、いざ出かけようとしてみたら、どうも雲行きが怪しい。1本ならまだしも、2本観終わったあとでは、降られそうな予感がする。……まあ、2、3週間はどちらも上映しているでしょうし、天気が持ちそうなら2本立てにする形でいいだろう、と見切り発車。自転車にて、TOHOシネマズ西新井へ。

 まず1本目は、ユニバーサル・スタジオ100周年記念作品と銘打たれた、懐かしのゲームを原型とするSF戦争映画バトルシップ(字幕)』(東宝東和配給)

 実はそんな大きくは期待していなかったんですが、記念作品だということでそれなりに迫力はあるだろう、程度で待っていた作品です――予想外に、むちゃくちゃ面白かった。昨年の『世界侵略:ロサンゼルス決戦』にちょっと『トランスフォーマー』風味を加えた話、と大雑把に括ってしまえるんですが、かなり乱暴でも戦略がきちんと採り入れられていますし、何よりクライマックスのシチュエーションの燃えること燃えること。これは劇場で観て間違いのないエンタテインメント。

 鑑賞後、とりあえず劇場の敷地を出て、階段のところにある窓から外を確かめると、まだ雨は降っていない。薄暗い印象ですが、降るかどうかは微妙なところ。……やっぱり、この珍しい機会にハシゴをする、という誘惑に抗えず、劇場に舞い戻り、待合室で映画感想のメモを取ったりして時間を潰したあとで、第2ラウンドへ。

バトルシップ』と同じテイラー・キッチュ主演の本日2本目は、エドガー・ライス・バローズによる古典SFを、『ファインディング・ニモ』などを手懸けたアンドリュー・スタントン監督のもと、莫大な予算を費やして実写映画化したジョン・カーター(3D・字幕)』(Walt Disney Studios Japan配給)

 こちらは、『バトルシップ』より更にクオリティが高かった。『アバター』や『スター・ウォーズ』にあちこち似通っていますが、そもそもこの原作があったからこそ普及した要素と言えるようなので仕方ない。しかし、一連の世界観がとても強固ですし、冒険ものとしての構成が完璧に近いので、2時間を超える尺、まったく飽きさせない。無理に立体感を印象づけるような構図は多用していませんが、舞台が秘境を思わせる異世界なので、3Dで観たときの臨場感にも優れている。こちらも映画館で、しかも3Dで観る価値がある作品です。

 何だかんだで大満足で劇場の入った建物を出た――ら、案の定の雨降り。いちおうカッパは携帯していますが、安いものなのでさほど防御にはならず。身体と腕は濡れずに済みましたけれど、顔とズボンはだいぶ濡れてしまいました――しかしそれでも映画が良かったので、さほどイヤな気分ではなかったりする。

*1:主演俳優の来日キャンペーンも一緒に行っていた模様。

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