TOHOシネマズのフリーパス有効期限切れまであと2日。しかし日曜日は夕方から用事があるので長時間のお出かけは無理。それ故に、たぶん本日が最後です――最終日にも観る方法はありそうですが、まあそのことは考えず、とりあえず今日で締め括り、というつもりでお出かけ。
もともと観る作品はひとつ決めてあり、それが午前中の上映であれば、さすがに今日は1本で済ませるつもりでいましたが、いざ予定が出てみたら、初回が正午過ぎ。私にとっては行動しづらい時間帯。そこで夕方からの上映に狙いを定め、そしてそのうえで他にもう1本の予定を組む――さすがにそろそろ観ていない作品が減ってきているし、どーせ最後になるなら思い入れのある作品を再鑑賞しよう、と思っていたら、ぴったりのスケジュールが見つけられたのです……が、昨日の『ジャッキー・コーガン』寝落ち事件の後悔が拭えず、出来自体は悪くなさそうだしそもそもブラピは好きだし、ということで、最後の作品はこれの再鑑賞に決めて劇場に赴きました。
ゴールデンウィーク初日のTOHOシネマズ西新井は、“阿鼻叫喚”という四字熟語のよく似合う壮絶な様相を呈してました。お子さんが溢れると、床にポップコーンは散らばるわ、常にどこかから甲高い声が聞こえてくるわ、油断すると脚に引っかけてしまいそうになるわ。まあ、スクリーンに入ってしまえばさすがに騒ぐ子はほとんどいなくなりますし、そもそも私のお目当てはどっちもレーティングが高いので子供が観ているはずがない。気にする必要なし。
そういうわけで今月のフリーパス、最後から1本前に選んだのは、本日封切りの新作であり、あのアーノルド・シュワルツェネッガーの映画界復帰後初となる完全主演作。逃走した麻薬王の国境越えを阻止するために、タフな老保安官と仲間たちが立ち上がる『ラストスタンド』(松竹×Pony Canyon配給)。
監督が『グッド・バッド・ウィアード』などを手懸けた職人キム・ジウンなので心配はしてませんでしたが、快いまでのB級アクション。その手の映画が好きなひとなら燃えずにいられない要素が満載です。いたずらに強いのが納得できるマッチョぶりは従来通り、しかし役柄としてはちゃんと年寄りになったのを受け入れ、いい脇役も揃えて味のあるキャラクターを堂々と演じるシュワが素敵。観て興奮、終わってスッキリの、混じり気無しの娯楽映画です。やっぱりこーでなきゃ。
1時間ほどある空き時間のあいだに、映画鑑賞用のノートを整理し、それからいよいよフリーパスで鑑賞する最後の作品となるはずの『ジャッキー・コーガン』(Presidio配給)です。
……結論から申し上げれば、わたし、昨日は寝落ちしてませんでした。全シーン、ちゃんと記憶がありました。ただ終始眠気に襲われ続け、それが一段落する終盤辺りまで、細かな会話を検証したり、脈絡を辿ることが出来なくなっていたようです。基本は会話劇ゆえ、やっぱりまだ疲れが残っている状態ではちょっと眠かったのも否めませんが、しかし映画としては優れもの。構造自体はシンプルでも、会話の奥行き、それぞれの連絡の巧さ、細かな描写の共鳴が絶妙です。そして、それらが醸しだすジャッキー・コーガンという男の格好良さときたら! 解りやすい刺激を求めるひとには向きませんが、ミニシアター系作品を好んで観るようなひとなら間違いなく痺れる逸品。ほとんどのシーンに見覚えがあっても、2度観たことを後悔しない傑作でした。
……というところまで、ちゃんと当夜のうちに書いたのに、更新するのをすっかり忘れていたあたりから、どんだけ疲れていたのかが解っていただけるかと。何やってるのやら。
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