本日は、待ち焦がれていた作品の封切り日です。このところ、ずーっと腹具合がおかしく、午前中もぼーっとして過ごしていたのですが、早めに仮眠を取り、何とか体調を整えて、14時半くらいにお出かけ――ただ、当初は西新井に行くつもりだったのですが、準備にちょっと手間取り、ギリギリの時間になってしまったので、予め第2候補として調べてあったTOHOシネマズ錦糸町を目指しました。昨年12月に『アルゴ』を観て以来ですから、ほぼ1年振りの訪問です。途中、スカイツリーを至近距離で仰ぐのが愉しい経路なんですが、同時にあの一部だけやたらと人通りが多いので、自転車で走りにくいのが難なのです。
鑑賞したのは、“ジェイソン・ボーン”シリーズで知られるポール・グリーングラス監督最新作、2009年に起きた貨物船襲撃事件の一部始終を、人質に取られた船長の視点から描き出した『キャプテン・フィリップス』(Sony Pictures Entertainment配給)。
グリーングラス監督お得意の、実際の出来事を土台にしたドキュメンタリーですから、基本的に心配はしてませんでしたが、これは良かった。確かなリアリティを全篇に漲らせつつ、しかし物語の進行はひたすらにサスペンスフル。人質となった船長自身の手記に基づいているので、どれほど動きがあるのか、と思いきや、この極限状況での心理描写を丹念に描き、しかし出動したSEALなどの視点も巧みに織り交ぜて、驚くほど動きに富んでいる。無意味にウエットな描写を挟むことをせずに綴っているのに、しかし締め括りは不思議なほど感動的。アカデミー賞有力、というお馴染みの触れ込みは話半分に捉えてましたが、けっこう可能性はありそうな気がします。
いちおう、もう1本観ることも出来るようにスケジュールを確認してあったのですが、諸々作業が溜まっているので、1日でふたつも宿題を作るべきではない、と自分に言い聞かせて帰宅。……観たい映画自体も溜まっていくけどね。
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