眼に馴染んでいる。

　先週、錦糸町にて無事に取り漏らした作品を回収したので、心置きなくTOHOシネマズ六本木ヒルズにて、新・午前十時の映画祭の鑑賞を継続です。と言っても残すはあと４本。

　今度こそ作業を一段落させよう、と久々に少し遅くまで起きていて頑張りましたが、他のことに気を取られたりしているうちに時間が過ぎてしまい、気持ちや勢いほどには進められず。これ以上起きていると映画鑑賞中に落ちてしまう、と思ったので、４時半くらいには諦めて就寝。目覚ましを周到に仕掛けて早めに起床し、今日も自転車にて六本木に赴きました。

　作品は、1955年の映画、香港を舞台に繰り広げられる大人の恋を描いた古典的ロマンス『慕情』(20世紀フォックス配給)。ほとんど作品知識を仕入れないままに鑑賞したんですが……光景にいちいち見覚えがあるのにびっくり。まるでジャッキー映画のなかで王道のロマンスが展開しているみたいでした。冒頭の市街なんか完璧に先週観た『燃えよドラゴン』と同じところだし、ヒロインの友人が住んでいるという家の遠景、あれはたぶんジャッキー最盛期の作品で何度か登場していると思う。

　内容的には本当にド正統、展開にさしたひねりもないんですが、情感の描写はとても丁寧。それがラストシーンで非常に活きていて、ベタだ、と思っていてもちょっとグッと来る締め括りになっている。なるほど、このラインナップに挙げられるだけのことはある作品でした。

　鑑賞後は毎度のごとくうどん屋にて昼食を摂り、２箇所ほど買い物に立ち寄り――途中で尿意を催したので余分に寄り道をして、それから帰宅。

　仮眠から起きたら、手早く映画感想を仕上げて、作業の続きだ、と思っていたのに、ここに来て急に気分が悪くなってきた。夕食前の時間帯に胃の辺りが重くなってきたため、やむなくしばし横になった。夕食に呼ばれた頃合いには幾分持ち直したので普通に食べ、以降戻すような羽目にはなっていない代わりに、鼻水と気怠さ、という解りやすい風邪の症状が出て来た。さすがに今夜も朝方まで、というのはまずそうなので、今夜はそろそろ休みます。そりゃあ作業どころか感想も仕上がるわけがないのだ。ショッキングなニュースがふたつほどあったので言及するつもりでしたが、もうそんな余裕もないのです。