今週はどのくらい観に行けるか、などと言いながらも、余裕がある日にちが少ないので、夕方から意を決して出かけてきました、映画鑑賞。
訪れたのは今年初となるヒューマントラストシネマ有楽町――ほんとーは2度目になるはずだったんですけどね、色々ありましてね。如何せん、きのうのアカデミー賞で間違いなく話題となった作品ですから、平日としてはなかなかの人出でしたが、無事にチケットを押さえられました。
鑑賞したのは、昨日発表のアカデミー賞にて主演&助演男優賞及びメイクアップ部門賞を獲得した、未承認の薬品を得るために、HIV患者が独自に裏ルートでの共同購入組織を立ち上げ、アメリカの医療業界を揺さぶった実際の出来事をベースとしたドラマ『ダラス・バイヤーズクラブ』(FINE FILMS配給)。
とりあえずマシュー・マコノヒーとジャレッド・レトの受賞は納得。病に蝕まれた男の苦悩と、そこから立ち上がる逞しさを、自然に格好良く演じたマシューも、反対に病の苦しみを押し隠し陽気に振る舞いながら繊細さを随所に滲ませるジャレッドは極上の演技。作品としても、生きるために薬を求めた男が、気づけばゲイの友人や患者仲間たちを助けることを目指すようになる姿を、気負わない語り口で、決して哲学をぶったりせずに描いていて、快く力づけられる。教訓っぽさがないからこそ説得力のある傑作です。作品賞とか脚本部門は逃しましたが、でも充分に凄い。
鑑賞後、劇場の方にちょっと気になっていることを確かめてみたところ、どうやら明日も来なければいけないようです……まさに明日、天気が荒れるという予報が出てるから、きょう1本消化しに来たんですが。出かけるまでに落ち着くことを祈ろう……。
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