借りてから鑑賞するまでだいぶ時間がかかってしまいました。クリント・イーストウッド関連作品渉猟、『マディソン郡の橋』に続く1997年の監督作品です。凄腕の泥棒が偶然目撃した殺人事件、よりによってそれは現役の大統領が関わっていた。
もうこの頃になると演出の安定感が半端ではない。自らが演じる主人公のスマートさとともに、見せ場の緊張感が痺れるくらいに見事です。犯罪に関わる側のひとびとはやっていることがなかなかにクズですが、その権力が大きいだけに、最初は逃げおおせることを考えながらも、結局は戦いに打って出る主人公が実にクール。
見せ場が見事なわりにちょっと雑然とまとめられてしまった印象があるのが物足りないのですが、しかし全篇飽きさせない上質のサスペンスです。ああ素敵。
順番としてはこの次が『真夜中のサバナ』ですが、そちらは全作観ようと決意する前に鑑賞しているので……もしかしたら再鑑賞するかも知れませんけど、いちおうは飛ばすことにします。ともあれ次は1999年の『トゥルー・クライム』です。あと3本。
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