第2回新・午前十時の映画祭も残すところあと2コマ。コンプリート間近故、粛々とTOHOシネマズ日本橋に赴きました。
今期の作品は、スティーヴン・キングの中篇を映画化、いまや青春映画のスタンダードのひとつとなっている傑作『スタンド・バイ・ミー』(コロンビア配給)。
一昨日観た『幕が上がる』もそうでしたが、本当に良質の青春映画を作るのに、突飛なエピソードは必要としない、というのがよく解ります。“屍体捜し”という強いトリガーがありますが、付随する行動や現れるモチーフは基本的に有り体でしかない。しかしそれが演出する少年たちの存在感と、伝わってくる感情の厚みは実に豊か。改めて傑作です……そして、前に観たときにも気づいていたはずなのに、主人公の死んだ兄の役にジョン・キューザックが扮していたことに気づいてまた驚いたり。
尺が短い映画なので、変に余裕が出てしまったのが災いし、帰途に何気なく立ち寄ったレコード屋で延々迷い続け、帰宅時間がだいぶ遅くなってしまったのでありました。
ともあれ、今週末から第2回新・午前十時の映画祭最終コマが始まります。第3回はほどなく始まりますが、最終コマの作品は次回のラインナップには加わっていないので、コンプリート目当て、ということを抜きにしても見落とすわけにはいかないのです。
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