レンタルDVD鑑賞日記その464。

 怪奇ドキュメンタリーにとっては幸運の数字、と言えるかも知れません。個人的にいまいちばん楽しんでいるシリーズの13巻です。今回も、一筋縄ではいかない秀逸なエピソードが収録されてます。

 最近はADや協力者のキャラを引き出して、そこで楽しませるタイプが増えていますが、いけないのは、そちらに趣向が偏りすぎて、恐怖や怪奇的要素から焦点がずれてしまうこと。特に『Not Found』なんかは、ADのキャラを立てる一方で、ディレクターのバカさ加減が強調されてしまって、個人的にはあまり観る気にならなくなっている。

 その点、このシリーズの匙加減は絶妙です。初期からいた金田というアシスタントを巡る出来事が含まれてるんですが、奇妙さとユーモアのバランスが巧みに保たれている。途中まで、その扱いはあんまりだろ、とかこの話続けて大丈夫なのか、という風に振り回されるのですけど、ちゃんと最後に怪奇ドキュメンタリーらしい締めくくりがある。真偽なんかさておいて面白い、というのが私には嬉しくてたまりません。

 掉尾を飾る、何故か日本語が堪能になってしまったアメリカ人のエピソードも、展開の楽しさや語り口が秀逸。観終わって満足感が強い――のですが、このアメリカ人の話とアシスタントの話を一緒に入れてしまったのはちょっとミスだったかも。現象はまるで違うように見えて、構成要素がほとんど相通じてしまっている。多数取材していれば似たようなガジェットばかりになるのも致し方のないところですが、息の長いシリーズになりつつあるんですから、少しストックして全体のバランスを調整してもよかったのでは。

 しかし相変わらず、別格のレベルで面白いので、当分は心配せずに追い続けます。

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