今日あたり、観ていない映画を消化しておきたいなー、という欲望も湧いておりましたが、もっと強く沸いてきたのが、池袋西武屋上でうどん食いたい、という衝動でありました。池袋周辺でなければ観られない、そこで観たほうが都合がいい作品、と探そうとしたら、実にちょうどいい作品が見つかったので、迷わず朝からお出かけ――きのうのDVD、ちょっと離れた店舗で借りていたもので、早めに家を出て返却ポストに立ち寄る羽目になりましたが、まあそれは自業自得。
訪れたのは『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2』以来2年振りの池袋HUMAXシネマズ、鑑賞したのは『28日後…』の脚本家アレックス・ガーランドの監督デビュー作にして、本年度アカデミー賞視覚効果部門賞を獲得したSFスリラー『エクス・マキナ』(PARCO配給協力)。
題材としては手垢のついたイメージですが、実にSFとしてしっかり肉付けして掘り下げており、うるさ型でも見入ってしまうクオリティ。展開も想像は出来そうなものですが、そこに至る布石が緻密で、不自然さがない。現在、急速に成長しつつあるAI技術の行く先について、丁寧に思索を重ねて作り上げた、堂々たるSF。賞を獲得した視覚効果は主にAIの身体の表現に用いられているのですが、確かにとても美しい。舞台となっている別荘のなかでのSF然とした人工美での佇まいもさることながら、別荘を囲む大自然との調和も美しい。物語の意識が映像にまで芯を通した、SFとして理想的な仕上がり。
鑑賞後は、近場でちょこっと用足しをしてから西武の屋上へ……小雨がぱらついてましたが、傘を差すほどの降りではありませんでしたし、屋上には一部ですが雨除けのある席も用意されているので問題なし。
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