レンタルDVD鑑賞日記その489。

 昨年末にリリースされた新シリーズ、ですが、観た直後に名前を変えて仕切り直したことを知りました。いやまあそうだよ、毎回危険な影響を及ぼす映像を巻末に収録、なんて高すぎるハードルを設けたら次は作りづらいでしょそりゃ。

 しかし、基本的には大変見応えのある内容です。『ほん呪』と『Not Found』のスタッフが関わっている、というだけあって全般に質が高い。映像自体は「ちょっと出来すぎじゃないの?」というものは多いのですが、シチュエーションの特異さ、語られる背景の不気味さが映像の怖さを増幅する。まさに私がいちばん好きなタイプの怪奇ドキュメンタリー。

 好感が持てるのは、スタッフがほとんど露出していないことです。人気のあるシリーズはたいてい演出補など、毎回顔を出すメンバーが次第にキャラクターを立てるようになり、いつしかそのスタッフを軸に取材を組み立てたりする傾向にあります。それはそれで面白いのですけれど、本来、怪奇映像にまつわるドキュメンタリーであることを考えると、そういう語り口に走るのは観る側にとって望ましいとは言えない。その点、本篇は取材パートはあってもスタッフはほとんど顔を見せない。ナレーションまで廃し、説明はテロップに限っているので、観る側は否応なく映像に集中するほかない。

 ふたつの角度から捉える怪奇現象や、映った当人に無断で投稿してしまったためにインタビュー中に揉めはじめ取材が出来なくなる、という久々のパターンが拝めたり、ドキュメンタリー部分も秀逸なのですが、やはり強烈なのは巻末に収録された映像です。こういう作品ばかり延々観ている私みたいな人間でも不気味に思う内容……なのですが、しかし必要があったとはいえ、この映像に巻末10分くらい尺を使っているのはどうなのか。呪いとかそういうのを抜きにして頭がおかしくなりそうでした。

 ちなみに、後継シリーズは『呪われた心霊動画xxx』というタイトルで、この夏に2本続けてリリースされる予定だそうです。さっそくレンタルリストに入れておいた。

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