レンタルDVD鑑賞日記その495。

 昨年末にリリースされた『死画像』の、タイトルを変更しての続篇1本目。カーナビの指示通りに走った結果、思わぬ災厄に見舞われた青年たちを追う“目的地”、奇妙な現象が多発する浴室に監視カメラを仕掛けたところ思いがけないものを捉えてしまう“浴室X”、焼け跡になった人形屋敷で拾ったボロボロのビデオカメラが巻き起こす怪異“ヒンナ神”など6つのエピソードを収録。

 たぶん今年観た中で、映像単体の出来映えとしてはトップレベルにおぞましい1本を含んでいた『死画像』の後継シリーズ、と聞いたらチェックしないわけにはいきません。そして、チェックして正解でした。これはいい。

 すべての映像にドキュメンタリーパートがついているため、映像単体では伝わりきらない不気味さをうまく表現している――というのもさることながら、『死画像』同様、映像自体も“行きすぎ”感はあってもおぞましい代物であるのがポイントが高い。

 ただ、新しい映像よりも、どうやら繋がりがあるらしい、と推測されるために再度収録された『クニコ』の映像のおぞましさが圧倒的に優れている、というのはちと残念なところ……前述した、今年観た中でいちばんおぞましい映像とはこれのことでして、そりゃまあベスト級の1本を上回るものはそうそう発見できないだろうな、とは思うのですが。

 タイトルを変えても、スタッフの露出を控えて、映像と投稿者らの証言に託すスタイルを踏襲し、ストイックな怖さを生み出している――が、“浴槽X”のオチでいきなりくすぐりが入ってきたり、と緩急も弁えているのがまたいい。なまじエピソードひとつひとつの完成度がなかなかなので、シリーズとして続けていくのがいちばんしんどい類だとは思いますが、続く限りは追ってみたい……またタイトル変えるのはやめてね。いちおう今回は既に2巻までリリースはされてるんですけど。

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