プログラム切り替え直後の月曜日は午前十時の映画祭7を観に行く日です。残すところ3本、いまのところ妨害されるような予定は入っていないので、最後までこのペースを維持するつもり。
いつものTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞してきた今コマの作品は、1962年のアメリカ映画、差別意識のまだ色濃く残る南部で起きたレイプ事件を、弁護士の娘の視点を軸に描いた『アラバマ物語』(ユニバーサル映画初公開時配給)。
序盤、奇妙に牧歌的なトーンで綴られていて戸惑いますが、娘の目線から父の仕事を垣間見るスタイルが、却ってこの時代、この土地にあった歪な差別感情、そのアンバランスさをうまく浮き彫りにしている。シンプルで明確な法廷のシーンと、その明快さにそぐわない結果が滲ませる不条理感にちょっと打ちのめされますが、そのあとで序盤からの描写が活きてくる。差別に対する怒りを声高に表明するのではなく、穏やかで思慮深い語り口で描いているので、じんわりと沁みてくる。いい映画でありました。それにしてもこれが映画初出演だったというロバート・デュヴァル、非常にお得な役柄だと思う。
色々あって、今日は自宅に昼食が用意してあるので、寄り道せずにまっすぐ帰宅……若干体調が思わしくないので、無理をしたくなかった、というのもある。
コメント