レンタルDVD鑑賞日記その541。

 5月リリースのシリーズ第19巻。友人たちとの飲み会の帰り、立ち寄った公園のトイレで遭遇する怪事“血まみれ”、プレゼントを受け取る妻の反応を記録しようと回していたカメラが思わぬ出来事を捉える“サプライズ”、公園で酒を酌み交わしながらゲームに興じていると、ひとりが突然激しく咳き込み始める“呪念の行方”など8篇を収録。

 これも安定してリリースを継続する『ほん呪』フォロワーですが、『ほん呪』直系のスタッフが減っていくに従って質が落ちているのもやっぱり同様。堅実な作りは維持してますが、もうちょっと作品の選定やドキュメンタリー部分の撮り方に工夫が欲しい。

 いちばんの問題点は、採り上げた映像に記録された怪奇現象が、シチュエーションこそ違えど、目撃→驚いて動く→消える というパターンばかりになっていること。そのせいで、状況が異なるのに別の映像を観ている気があまりしません。

 映像にインパクトや新味がなくてもドキュメント部分で不気味さを膨らませていく、という『ほん呪』のスタイルを忠実に踏襲してますが、それでもこのパターン化の弊害からは抜けられていない……というか、確認される事象と、取材で明らかになる関係者の周囲での異常とが全般にちぐはぐなので、説明されてもしっくり来ない、というのもまた問題です。掘り下げが甘い、というのもあるでしょうが、たぶん編集の仕方も良くない。

 信憑性の乏しい映像をだらだらと並べて不気味そうなナレーションで煽るだけの作品よりは格段に観られることは確かなので、今後も鑑賞はするつもりですが、もーちょっと頑張って欲しい。せめて同じ巻に収録する映像はパターンの異なるものを選んだり、或いは並べることで怖さ、不気味さを増幅させる、といった工夫はするべきだと思う。せっかくこんなに続いたんだから、大事に作りましょうよ。

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