レンタルDVD鑑賞日記その545。

『JK心霊映像〜女子高生が教えてくれた死ぬほど怖い話〜』(アムモ98)

『Not Found』スタッフが2015年に手懸けた別作品。いじめっ子の命令で心霊スポットに踏み込んだ少女に異変が起きる“虫”、公園で振付の練習をしていたアイドルの背後で起きる奇怪な出来事“水”、死期の近づいた人間が見分けられるという友人に振り回される少女の証言を綴る“予言”前後編など６篇を収録。

　シリーズ化はしていないようだし、あからさまに女子高生目当ての視聴者を狙ったタイトルなので、出来については期待せず、ネタのつもりでリストに加えていたんですが……案外悪くなかった。

　スタッフのみならず演出、音楽までも『Not Found』から流用しているため、随所に芝居臭さが目立つ欠点も踏襲しちゃってますが、内容的にはなかなかいいものが揃っている。特に前後篇の“予言”はなかなか見応えがありました。プロセスはかなり芝居臭くて引っかかりましたけど、内容の面白さ、結末のいやな余韻は秀逸。

　好みの問題でもありますが、登場する女の子たちが全般に可愛いので、普通の怪奇映像ドキュメンタリーを観るよりも視覚的な愉しさはあると思う……その一方で、このフォーマットでシリーズ化するのはまあ無理、というか不可能だろうな、とは思う。女子高生に取材出来なきゃ意味ないものね。

　わりと出来がよくなった原因のひとつに、『Not Found』シリーズの名物ＡＤ杉本に頼ったエピソードがないこともあるように思います……なんで出さなかったのか、についてちょっと勘繰りたくなりますが、あんまり触れずにおいてあげよう。