レンタルDVD鑑賞日記その551。

 今年7月リリースのシリーズ第8作。龍恋の鐘で恋のおまじないを試みたふた組のカップルが想定外の災厄に遭遇する“なんきんじょう”、アパートに響く謎の声を追った記録“つぶやきごえ”、下町の路地を撮影するのが趣味だった男性が出会った奇妙な少女の映像“ろじる”など7篇を収録。

 前巻は明らかに変な言動を見せてしまったのを反省したのか、今回はほぼすべて投稿映像のみ、スタッフが画面に現れるのは巻末の“ろじる”だけ、という構成になっている。それだけ、個々の映像のおぞましさに自信があったのかも。

 実際、単純にホラーとして鑑賞すればなかなかのクオリティだと思います。問題は、ドキュメンタリーとして捉えると、視聴者が関心を持つはずの、映像がどのような経緯でスタッフの手許に届いたのか、という部分が完全に排除されているので、かなりモヤモヤします。“おまえは だれっ!?”とか“きんこのあるはいきょ”なんて特に、その後体験者がどうなったのか、ものすごーく気になるところなんですが。

 説明を廃したことで、発端と肝心の怪異とがストレートに結びつかない場合もほったらかしになってしまってるんですが、そのお陰で怖さは膨らんでいる。背景を追う能力、余力を欠いたが故の苦肉の策かも知れませんが、それが今回はとりあえず奏功した印象です。

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