その後、ふたりとも捕まりました。

 まだ作業は続いておりますが、とりあえず内容的には若干余裕があるのと、一方で午前十時の映画祭8の今コマ上映作品を鑑賞できる最後のタイミングでもあったので、購入可能になった時点でチケットを押さえておりました。……ただ、購入した時点では、月曜日の都内の積雪量は5cmほど、という予報だったもんで、まさかバイクで出かけるのを危惧するレベルで雪が残っているとは思ってませんでしたが……。

 ということで、電車にて赴いたのはTOHOシネマズ新宿。鑑賞した作品は、ピーター・ボグダノヴィッチ監督作品、母を亡くした娘と共に旅することになった男の奇妙な旅路を淡々と、しかしユーモラスな筆致で描いたペーパー・ムーン』(パラマウント映画初公開時配給)

 内容としてはごくごくシンプル。ただ、決して安易にすり寄らず、メインである小悪党の男と身寄りのない少女が終始、距離感を保っているからこそ、不意に心が接近した瞬間にドラマが生まれる。大していいこともないのに、暖かな気分にさせられるラストシーンの余韻が絶妙です。制作された1973年はとっくにカラーが主体になってましたが、そういう時期にあえてモノトーンを選択したのも、物語の雰囲気とマッチしていて賢明でした。

 ちなみにこの作品、母を亡くした少女を演じたテイタム・オニールアカデミー賞史上最年少での助演女優賞獲得を果たし、未だに記録が破られていないことでも有名……ですが、実は詐欺師の男を演じたライアン・オニールとは実の親子で、のちにテイタム・オニールはDVを受けていたことを告白したり、ライアンの影響で自身も薬物中毒となり、ほぼ同時期に逮捕されてたり……と、メイン2人のその後を辿るとショウ・ビジネスの闇をまざまざと見せつけられてるようでいやんな気分になります。作品の感動を留めておきたかったら出演者についてはあんまり調べない方が賢明らしい。

 鑑賞後、まずは別の映画館に赴き、どこに訊ねても品切れになっていた『オリエント急行殺人事件』のパンフレットを発見して無事に購入。そのあと、ラーメン屋によって食事を……と思ってたんですが、さすがに昼飯時の新宿界隈のラーメン屋はどこも列が出来ている。結局、新宿駅の構内にある蕎麦屋で昼食を済ませて帰宅しました。

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