先日の新耳袋トークライブにて、ある映画の前売り券を購入しました。内容的に1ヶ月くらいはかかってるかな〜、とのんびり身構えていて、今週に入り、そろそろ行こうかしら、とスケジュールを確認したところ――この金曜日で上映終了らしい。
というわけで、迷う余地なく、夕方からのお出かけが決定した……のですが、今日は朝からずっと予定を狂わされっぱなしでした。棚上げにしていた作業によーやっと手をつけるためにデスクトップを起動しようとしたら、意味不明のトラブルで作業不能となり、やむなく初期化する決断するまで小一時間。お昼からの用事の前に、持っていく本にカバーをかけるくらいはしたかったので、その時間だけどうにか捻出すると、急いで食事を摂って、早足で用足しへ。
夕方に家に戻り、せっかくだから、とバイクで出かけたのですが、これがまた誤算でした。久々の渋谷行きだし、慣れている道を利用していこう、と思ったら、その途中が想像以上に混雑している……平日の午前中やお昼ぐらいに走ることが多いので、金曜夜の混雑をあまり経験してないのがいけなかった。半ば遅刻を覚悟しましたが、何らかの都合で上映開始が遅れていたようで、ほんとーに滑り込みセーフで、全篇鑑賞することが出来ました。
久々の渋谷、ユーロスペースにて鑑賞した本日の作品は、『女優霊』や『リング』に脚本家として携わり、それ以降もホラー映画を追求し続けている高橋洋監督最新作、廃止された給食工場で繰り広げられる奇妙な“儀式”を描いた『霊的ボリシェヴィキ』(『霊的ボリシェヴィキ』宣伝部配給)。
ぶっちゃけ、解り易く“怖い”と感じる作品ではない。ただ、ホラー映画の代表的ガジェットである“降霊術”を独自に掘り下げた、意欲作であるのは確かです。まるで百物語を思わせるような儀式のなかで語られる体験を、再現映像など用いず、俳優の語りとレスポンスだけで見せていく。内容もさることながら、映画美学校の実習も兼ねた、という作品の組み立て方も興味深い。
てっきり本篇の上映のみかと思いきや、高橋洋監督と出演者である南谷朝子が登壇、劇中で引用される“ボリシェヴィキ党歌”をみんなで歌う、という妙なイベントが始まったので、思わず参加。予め配られた歌詞カードに記されたカタカナの書き下しを手懸かりに軽く練習し、最後に本篇の映像をバックに合唱する――不思議な数分間でした。変に楽しかったけど。終了後、監督がサインに応じてくださる、とのことなので、こちらも頂戴してから現地を離脱。
なお、この『霊的ボリシェヴィキ』、本日でユーロスペースでの上映は終了ですが、近いうちにアンコール上映が行われるそうです。現段階でまだ上映期間はおろか劇場も確定していないそうですが……だったら慌てて来なくても良かったのね……まあ、ユーロスペース自体が久々でしたし、イベントも面白かったので、悔いはないんですけど。
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