日々のスケジュールがだいぶ変わってしまった都合で、月曜日の午前中に出かけるのがちょっと難しくなりました――いや、調整すりゃ多少は無理は利くんですが、これまでのように、月曜日に午前十時の映画祭を観に行くために日本橋に足を運ぶのはちょっと難しい。そんなわけで、第8回も残すところあと2本となったところで、午前十時の映画祭を観に行くのを火曜日に変更。今コマは今週で終わりなので、先週を逃してしまった以上、今日出かけるのは決まっていたのです。
もうそろそろ自転車を漕いでも問題なさそうな気はするんですが、ほったらかしにしていた時間が長かったので、予めタイヤの状態などを確認しておく必要がある。思い立った今朝の時点から点検してたら間に合わなくなる恐れもあるので、今日はとりあえずまた電車にて移動しました。
先日発表された午前十時の映画祭9では、都内の上映館に変更がなかったため、また次の春までこれのために通うことが決定したTOHOシネマズ日本橋にて鑑賞した今コマの作品は、小津安二郎1951年の作品、28歳の娘の結婚をどうするのか、という問題を軸に、終戦間もない頃の日本の家庭を淡々としみじみと描きだした『麦秋』(松竹初公開時配給)。
いわゆる“小津節”が確立された初期の作品ですが、既に質は高い。ただ、ストーリーを紡ぐ、というよりは間宮家の人々それぞれの暮らしぶりを描くことで、この時代の家族の全体像を構築していくような作りであるため、後年の『東京物語』『秋刀魚の味』と比べるとやや間延びした感がある。また、中心となるのが原節子演じるヒロインの縁談であるため、当時の結婚観が否応なく浮き彫りとなり、その現代との如実すぎる理解の差にどうしても目が行ってしまう。単純に、「当時はこうだったんだろうな」と捉えられるならともかく、感情移入して鑑賞してしまうような人だと、腹が立つかも知れません。しかしそういうことを踏まえた上でも、一連の出来事を経て訪れる終幕の情感は豊か。好みで言えば後年の『東京物語』のほうが好きですが、これもまたいい映画です。
そろそろ食欲も出てきたので、今度こそ神田駅近くにある某有名ラーメン店で食べてみようかしら、と思ったのですが、今日は特にたくさん並んでいたので断念。自宅の最寄り駅まで戻って、ときどき利用している中華料理店で食べてから帰ったのでした。
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