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今年1月リリースの“心霊闇動画”第23巻。観光地の吊り橋で夫婦が見つけた不審な人物“道連れ”、悪ふざけで深夜にナンパをしていた若者たちが奇禍に遭う“声をかけた相手”、アパートで百物語をする若者たちのもとに怪異が訪れる“許さない”など6篇を収録。
何度か書いているように、私はフェイクでも筋が通っていたり、面白いものならOK、という立場です。なので、『ほん呪』の路線を守っているこのシリーズは基本的にストライク、のはずなんですが……ただ、さすがに今回はちょっとどうかと思う。
作り物であることはいいとしても、作り方が全般に安易すぎる。合成を最小限で成立させられる映像ばかりで、しかも趣向が完全なる“猫騙し”スタイルなのです。『ほん呪』フォロワーなら、もうちょっとエピソードで恐怖を補う工夫をして欲しい。関係者に死者が多いのも気になりますが、ぶっちゃけそれは、映像やエピソードの完成度が高ければそんなには気にならないはずなのです。
作り物でも構わない、予算を抑えて撮るのもいい、けどもうひと工夫欲しい。急に顔が出てくる類のネタは、1巻につき1本ぐらいにしたほうがいいぞ、せめて。
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