まだフリーパスは1週間ちょっと有効です。なんで今日も日比谷で観よう――と思ってたんですが、候補に考えていた作品のちょうどいい上映回があっという間に売り切れてしまった。知らなかったのですが、どうやら出演者が舞台挨拶をする回だった模様……そりゃあ売り切れるわけだ。それ以外だと時間的に都合が悪かったので、けっきょく最寄りのTOHOシネマズ上野を利用することに。午前中に上野に立ち寄ったのも、もともとはこれのチケットを確保するのが目的だったりする。
作品は、稲垣吾郎・香取慎吾・草なぎ剛の3人の移籍後初主演となるオムニバス映画、“クソ野郎”たちが各所で繰り広げる右往左往を描いた『クソ野郎と美しき世界』(新しい地図製作/kino films配給協力)。
個性的な監督陣がそれぞれのエピソードを手懸けているので、シュールなアート作品の趣もあるんですが、やっぱりこれはどーしたって、昨年色々あって新たな活動に踏み出したメイン3人の自己言及的な作品、と捉えざるを得ない。それまでの芸能活動で印象的な役柄をやや自虐的に演じ、そこから新しい一歩を踏み出します、という意思表明としてのクライマックスへと繋いでいく。話の大筋を見ると、ファンタジーだとしてもそんなんありかよ、という展開が多いんですが、妙にパワフルでねじ伏せられてしまう。個人的に、そんなに好みというわけではないんですけど、観ていて妙にニヤニヤさせられた作品。傑作とは呼ばないけれど、充実感の得られる、いい娯楽作品だと思います。
この作品はもともと2週間限定公開、なかなかの盛況で目標とした観客動員もクリアしたそーですが、いまのところ公開延長はせず、本当に今日いっぱいで終映となる模様……午前中に駆けつけてチケットを確保したのは正解だったようです。
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