金曜日も午後に外せない用事があります、が、上映時間を調べてみたら、午前中で1本観て、それから家に帰って昼食を摂っても充分に余裕のある枠で、観たかった作品がかかっていた。いまTOHOシネマズでは連日シネマイレージ・デーを実施していて、会員ならネットでも割引で購入出来るので、気づいた時点でさっさとチケットを押さえてしまった。
昼頃から雨の予報だったので、お出かけは徒歩です。家を出る前にうっかり唇の近くを剃刀で切ってしまい、その処置で時間を取ってしまったために、到着は思いのほかギリギリになってしまいましたが、本篇には無事に間に合った。
TOHOシネマズ上野にて鑑賞した本日の作品は、『ウォールフラワー』が好評を博したスティーヴン・チョボスキー監督が、全世界でヒットを飛ばした小説をもとに、顔が変形してしまう病気を持って生まれた少年が初めて通う学校での暮らしを、周辺のひとびとの視線も交えて描いた『ワンダー 君は太陽(字幕)』(kino films配給)。
アカデミー賞で候補に挙がっていたことでタイトルを知り、上映が近くなって頻繁に流れるようになった予告篇で興味を惹かれての鑑賞です。あんまり“感動作”“落涙必至”みたいな感じで謳っているので、若干身構えてしまったのですが――これは、確かに、泣く人は延々泣いてしまうと思う。
巧妙なのは、基本的に悪人はいないことと、言動がとても無理なく誠実であること。また、本篇は随所で、異なる登場人物のモノローグで綴られるのですが、それぞれの視点、感情が、たぶん誰かしらに響くような作りになっていて、感情移入がしやすい。ああ、こういう立場ならこういう言動は確かにしてしまうかも、と感じ、それが他人の視点で見たときにどう感じるのか――ということに想いを馳せずにいられない。そのさきに、当たり前のレベルで“奇跡”を提示されるんだから堪らない。
障害の描き方、という点から批判もあった、とWikipediaには記されてますが、テーマの処理として本篇は間違ってない。とても真摯な、いい作品でした。
鑑賞後、すぐさま映画館を出ると、電車を利用してショートカットで帰宅。急いで昼食を摂って、用事に出かけたのでした。ちなみにこのあいだから、出先にノートパソコンを持ち込むようにしたので、この項は出先で書いている。
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