尺が長いと初回が早い。

 今日も基本的には観る作品は決めていた――のですが、尺が長く、1日で上映回数を稼ぐ必要もあってか初回が9時15分とべらぼうに早いので、携帯電話のアラームを仕掛け、それで無事起きられたら本命、駄目なら第2候補、という具合にスケジュールに幅を持たせてました。が、無事に起きられたので、悠々と電車にて日比谷へ。あまりに朝が早いと話題作でも人出が少なかったりするのですが、さすがに並の話題作ではなかったようで、上映開始30分前の到着にも拘わらず既に場内にはけっこう人がいて、最終的にはかなり席が埋まっていました。

 作品は、20世紀初頭の油田開発で財を成した男の精力と狂気とを時に滑稽に、しかし迫力充分に描き出して、アカデミー賞2部門他多くの賞に輝いた大作ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(WALT DISNEY STUDIOS MOTION PICTURES. JAPAN・配給)。主演のダニエル・デイ=ルイスのあまりの評判に、実物を観られるのをずっと楽しみにしていたのですが、なるほどこいつぁ凄い。粗野で凶暴、しかし異様なカリスマ性があり、観ていて呑みこまれそうな心地がします。話の構成はかなり大胆で雑な印象を覚えるのですが、しかし場面ごとのインパクトが強烈で、観終わったあとも鮮明に記憶に残っている。作品賞などは競合する『ノーカントリー』『つぐない』などにさらわれることが多かったのですが、これも歴史的傑作。なんか今年のアカデミー賞の候補はどれも納得のいくものばかりだった気がします。

 鑑賞後は毎度の如く近くのうどん屋で昼食を摂り、秋葉原に寄って買い物をしてから帰宅。感想をちゃっちゃと書き上げて作業に戻るつもりだったのですが、病気のために外出を控えていた従姉が久々に顔を見せたので話をしたり、テレビ放映されていた『カンフーハッスル』に思わず熱中したりしているうちに遅くなってしまいました。

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