ゆのたちの通う学校の学園祭、やまぶき祭の開催当日。徹夜で展示用の絵を仕上げようとしたゆのだったが完成直前に痛恨の“寝落ち”をしてしまい、気を遣った宮子によって未完成のまま飾られてしまった。寝不足もあって頭のなかがわやくちゃになったまま、ゆのの学園祭は終わってしまう……
そろそろ安定期に入ったかと思ったら、シリーズ終了も間際になってまた激しく攻撃的な演出を繰り出してきて半ば呆気にとられました。学園祭部分の、観る側のイメージを喚起することに徹した手法の連発、後半の銭湯場面での丸ゴチック“富士山”はじめとする遊びすぎの背景とか湯気なしでも巧みにエロスを押さえた裸体描写とか、どこまで実験すりゃ気が済むんじゃ貴様ら。
ただ、シナリオのほうはやっぱり初期ほど緊密さは感じない。久々に、以前語られたエピソードから連携するモチーフが登場したりしていましたが、1話を見事に束ねるような趣向はなし。しかし演出の驚異的な実験性だけで充分な牽引力があったので、変に凝ったシチュエーションはそもそも不要だった気もしますが。
しかし後半パートの大半を占めた入魂の銭湯場面は、メイン4人のキャラクターを器用に織りこんでいた点で出色でした。特に服を脱ごうとして隣にいる友人の体格に羨望を覚えたのか躊躇しているひろと紗英、そんなふたりをよそに裸をおっぴろげてかけずり回る宮子と彼女を追うゆの、という場面は見事でした。ていうかその後の入浴シーンでわりとまともに描かれていた裸よりも、このときのほうが年長ふたりは色っぽかった、というのが何とも。
いずれにせよ、どうやら最後まで高い質を保ってくれそうで、安心して観ていられそうです。そうそう、今回はタイトルにもちょっと痺れました。そうくるかー!
ところで……紗英さん、眼鏡かけたまんま風呂に入るのはあんまし感心しません。傷むぞ。その行いは眼鏡っ娘の鑑と言えますが。
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