既に亡者の域を超え、“鬼”に変貌した浦戸を祓うことは出来ない、とナルは言う。しかも、ナルが本来館に潜入した目的は別にあり、それは意図せず決着していたため、完全に彼らの仕事は終わっていた。渋々ながら撤収を諒承した麻衣たちだったが、感情的な諍いから麻衣は真砂子をひとりにしてしまい――結果、彼女は姿を消した。
File7完結編、ですがこれまでのように理路整然と決着するのではなく、積み重ねてきた怪奇現象を下敷きに、怒濤のごとく襲いかかってくるという仕様。いくら知略に長けたナルといえども、度を逸脱した妄念には対抗できない、という前提で、本格的なホラーとして決着したエピソード。こういうのもありです。
しかし全体としては、これだけシリーズが続いていたにも拘わらず未だ伏せられていた麻衣やリンの過去が明かされ、ナルの素性についても仄めかされ、更にどこか麻衣とのあいだに壁を設けていたリンや真砂子が幾許か胸襟を開いた、という点がポイントでしょう。で、これを踏まえて、恐らくはファイナルとなるFile8になだれ込む、と。さてどうまとめる?
コメント
どうまとめるかって、そりゃー、巫女さん大活躍ですよ。
そりはあなたの願望ではないのか。