『新 稲川淳二のすご〜く恐い話 真夜中の訪問者』
判型:文庫判 レーベル:リイド文庫 版元:リイド社 発行:平成18年7月24日 isbn:4845832100 本体価格:552円 |
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毎年夏の恒例である著者の新作怪談集、2006年の2冊目である。
……買ってすぐに読み終えたのですが、多忙ゆえ感想を書かずにほったらかしておいたらすっきり内容を失念してしまいました。つまりはそのくらいいつも通りで、印象的な話がなかった、ということでもあるのでしょうけれど。 通常の体験談にしても美談めいた話にしても、類型的な内容が多く、加えて都市伝説的に流布しているような主題が随所に混ざっていながら、大した検証もせずに披露している形跡があるのは、やはり“第一人者”の態度としてはいささか問題がある。毎年のように新刊を発行しているので、一種辞書の更新に似た感覚で、かつて披露した話についてもまた綴ってしまう悪癖があるのかも知れないが、よほど度量があるか、こだわりのない読者ぐらいしか許容してくれないだろう。そろそろきっちりと系統立てて著作を発表して欲しい、と思うのだが…… |
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