結婚記念日にアリシアのゴンドラをチャーターした老夫婦。人当たりのいい奥方に対し、夫の態度は終始無愛想だった。そのあと、ゴンドラのレンタル店で怒鳴っている夫を見かけた灯里は、お節介を自覚しつつ声をかけずにいられなかった。夫が妻のために、ネオ・ヴェネツィア独特の儀式“海との結婚式”を再現しようとしていたことを知ると、灯里は自分の練習用ゴンドラを提供することを申し出るのだった……
オリジナルか、或いは単行本未収録のエピソードに基づいていると思われます。老紳士のぎこちない愛情表現に、一所懸命に応える灯里たち三人娘と、そこに合流していく人々……という流れはまさにシリーズの真骨頂。
が、いまいち没頭できなかったのは、あまりに不自然で臭すぎる台詞回しと、安易に流れがちな構図と作画のせいです。序盤、ゴンドラでの老夫婦の構図のいい加減さが気に掛かり、後半になると主要キャラでさえ崩壊傾向になってなんかもー苛々。作画や演出に気を遣えば、非常に心地好いエピソードになったでしょうに。勿体ないなー。
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