衝撃を受けた訃報ふたつ。

　きのうは言及する余裕がありませんでしたが、船戸与一氏と萩原流行氏の訃報はショックでした。

　実は昔、船戸与一作品はけっこう読んでいたのです。学生時代、氏の３段組のハードカバーを購入してじわじわと読み進めていたのに、家に忘れてきてしまい、図書室にあった同じ本を読んで間を埋めていた想い出があります。その後、なんとなくあまり手に取らなくなってしまいましたが、国際色豊かで、しばしばどぎついほどに生命力に富んだ作風が好きでした。近年、だいぶ具合が悪いらしい、という話は聞いていたので、驚きではなかったのですが、それでもショックは強かった。

　もうひとつ、萩原流行氏については、正直そんなにファンというわけでもなかったのです――あの個性は好きでも、本業の俳優としての姿にはあんまり接したことがないので。むしろショックを受けたのは、その死亡状況でした。最近はバイクから遠ざかっているとは言い条、余裕が出来たら買い直すつもりでいる私には、進路変更する乗用車に弾かれて転倒し、そのあとで轢かれたらしい、という話はかなり重い。どれほど用心しても、こういう死に方はバイク乗りとして避けがたいものです。

　いずれにせよ、お二方のご冥福をお祈り致します。