朝から満を持して、土曜日のリヴェンジをするべく神保町シアターへ。チケット販売開始は11時、目当ての作品は19時15分からの最終回。平日であることも併せて考えれば、そんなに焦る必要もなさそうですが、念のために30分ほど早めに現地入り。それでも前には7人ほど並んでいて、人気のほどを窺わせます。
11時、ほどなくチケットを無事確保。整理番号は8番でした。この劇場は当日券のみなので、どうやら前にいた人はほぼ全員、同じ回を買ったと見える。……土曜日、同じ屈辱を味わったんだろうな。
そして陽が沈んだ頃合いにもういちど訪問。念願の『ゴジラ(1954)』(東宝配給)初鑑賞です。
私が幼少の頃は子供向け書籍の定番コンテンツでしたからキャラクターに知識はあっても大元である映画版は観た覚えがない――観たとしても小さすぎて記憶になく、第1作など間違いなく初対面でしょう。いまの目で眺めるとやはり特撮の技術は未熟、細かな点で不自然を感じますが、それでも創意工夫の塊であることは解る。怪獣ものと言えばこれ、という基本要素はすべて詰まっていて、洗練はされていませんがドラマとしての構成も巧み。説教臭くならない範囲で諷刺の要素も封じ込めつつ、空想科学物語という娯楽に徹している。古びてしまうのは運命ながら、いまなお愛され続けるのも理解できる魅力的な仕上がり。
ちなみに、本篇の上映前には、本篇の予告篇に加えて第2作『ゴジラの逆襲』と、今年夏に公開されるハリウッドリメイク版『GODZILLA』の予告篇もかけられました。基本はフィルム上映がメインのこの小屋ですが、実はちゃんとデジタル対応も済ませている。なので最初に流れた『GODZILLA』からオリジナル版予告篇に移るときの落差にちょっとたまげますが、並べてみると、技術を進化させつつもけっこうオリジナルの精神を忠実に復元しようとしている印象がある。改めてこのリメイクには期待してよさそうです――そして、可能なら他の旧作も観ておきたい気分になってきました。折角予告篇を見せてもらったんですから、第2作『ゴジラの逆襲』あたり――とはいえ、こちらの上映は今週いっぱいなので、タイミングが難しいところだ。
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