すっかり自転車でのお出かけがクセになりつつあります。一昨日の試写会の際にチケットを押さえてあった本日封切りの映画を観に行くために日比谷まで、今日も自転車にて移動。……まあ、実のところ、高校生のころから既に銀座あたりへ自転車で赴くことはしていたので、あんまり苦ではなかったりする。むしろ昔の感覚がちょっとずつ蘇っております。
訪れたのは、先月に続いてのTOHOシネマズ スカラ座。作品は、『ボーン・アルティメイタム』のポール・グリーングラス監督&マット・デイモン主演のコンビによる、“大量破壊兵器”を巡る駆け引きをスリリングに描いた戦争サスペンス『グリーン・ゾーン』(東宝東和・配給)。『ボーン』3部作をアクション映画の金字塔と信じて疑わない私としては、観ないわけには行きますまい。
そして期待通りの傑作でした。ハンディ・カメラを駆使した映像と密度の高い音響が紡ぐ圧倒的な臨場感もさることながら、スリリングでスピード感のある物語も秀逸。謎の答そのものは自明なんですが、それを辿る手管の確かさと、終盤に及んで敵味方が混沌とした、さながらイラク戦争の縮図のようなクライマックスに持ち込んで社会派としての矜持も示す作りが見事です。個人的にはそれでも『〜アルティメイタム』のほうが完成されている、と思いますが、でもこれまた傑作。
鑑賞を終えて劇場を出ると、あちこちになにかを掲げて佇む女性の姿が。どうやら、近くのイベントにチケットなしで来訪した人たちが、余剰を待っているようでした。何をやっていたのかは知りません。
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