カッディ院長が幼い頃から知っている青年アルフレッドが、屋根の雨漏りの修繕中に発作を起こして転落する。その右手は小指から順に変色していき、最悪切断が危惧される容態に発展した。カッディ院長はハウス医師の十八番を奪うような、強引かつ危険な投薬を実施して治療を試みるが、事態は刻々と悪化していった……
事態に責任を感じたカッディがいつになく強引になった結果、ハウスと部下たちのチームワークがやたら良くなり、一同のやり取りがいっそう愉しくなるという不思議。第1シーズンではいまいち謎のままだったハウス医師とカッディ院長の関係がほんの少し明らかになる、という点でも、シリーズ全体を眺める上で重要な話になりそうです。
しかし今回の症例は、ハウス医師が充分に関与できないせいなのか、これまでになく事態が悪化している感があります。終盤でハウス医師が諭している通り、他にどうしようもなかったのも事実なのですが、それでも背負い込まねばならない罪悪感が、とても重々しい。
未だに移民や黒人に対する偏見が色濃く、仕事に就く上でも多くのリスクを背負っている事実を、ハウスとフォアマンのやり取りの中で補強しているのも巧い。第2シーズンに入ってからやたらハイレベルな作品が続いてますが、これもまた見事な1話でした。序盤からこんなに飛ばしてあとが保つのか心配になるくらいに。
コメント