『モノノ怪』 化猫 大詰め

 みな、列車から引きずり下ろされ、薬売りを除けば残るのは守屋記者ただひとり。車中に市川節子の亡霊が現れ、遂に真相を語りはじめる。目をかけ、仇を討つつもりだったと守屋が語る節子の死を導いたのは……

 前回はちょっと不安だったのですが、けっこう綺麗にまとめてくれました。やはり謎解きがいちばん燃えます。概ね予想通りではありましたけれど、そこに話を導いていく演出はかなり気合いが入っていていい。悪い癖で、残った尺から話の先行きを予想しがちなのですが、それを逆手にとった終盤の展開は見事。また今回は背景に関わる市川節子を折笠富美子が演じていたのも効いています。いや、本当に幅の広い人だ。

 一部を除いた人々の身にけっきょく何が起きていたのか、とかさすがに物の怪を切っただけにしてはいっさいまるく収まりすぎだろ、とか結局旧『化猫』および『海坊主』の加世と今回のチヨって関係はあったのかなかったのか、とか色々ありますが、そういうのを伏せてもなお充分な色気を備えている。やー、最後まで存分に楽しませていただきました。DVDもちゃんと押さえるわ。でも、化物が存在する限りまだいけますよねこれ……?

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