遂に東京まで辿り着いた司。指南書の項目もすべてクリアーし意気揚々と乗り込んだ司だったが、ようやく会得したはずの奥義・気泡握を使いこなせない。それは未だ、魚の目を見ると凶暴化してしまう“ウオノメ症候群”を克服していないことに起因しているようだ。苦しむ司を、覆面姿の男達が襲撃し、あろうことか指南書を奪っていく。しかし、彼が指南書を携えていることを知る者は決して多くない。状況から一柳の手の者が盗んだことを察した司たちは、戦いを申し込むが……
意味もなく観光案内モードに突入したり、最初のエピソードの登場人物が復活したりと基本的なユニークさは変わらず、しかしちゃんと締めに入ってきてます。思いがけずクライマックスまでが早かったのですが、ペースを乱していないので気軽に、しかし堅実に楽しめます。
ただ、予定より尺が短くなったのか、序盤から悪人ぶりを強調してきた鱒太郎が意外と簡単に屈服してしまったのが勿体ない。宮古島編での敵役・鮫島が今回は完全に司方に与して再登場しているあたりから、「本質的には職人であり、悪党ではない」という主張を貫こうとしているようにも取れるのですが、ちょっと安易すぎるかも。鮫島の容喙には別の意図もあったのでしょうけれど。
いずれにせよ、今回も基本的に楽しかったことだけは間違いない。衝撃の――といっても予想通りではありますが――真相を経て、次回、ラストは弟・スシウルフとの対決。最後まで楽しませていただきましょう。
で、今回から最後に次の連続ドラマの宣伝が入りました。この新作『モップガール』、実は『インディゴの夜』シリーズの加藤実秋氏が原作だったりします。原作は来週あたりに単行本が出るのですが、なんか聞くところによるとかなり設定は別物らしい……ともあれ、その辺も踏まえて、ちゃんと原作を拝読したうえでドラマを楽しみにしましょう。お陰で来期もとりあえずドラマ感想はアップできそーです。
もうamazonにはデータが掲載されているみたいなので、下にリンクしておいたり。
- 作者: 加藤実秋
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 単行本
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