研究室でミーティング中だったハウス医師が、突然訪ねてきた男によって銃撃された。ICUで彼が目覚めたとき、傍らに運び込まれたのは、他でもない彼を銃撃した男――犯人は警備員によって撃たれ、治療を受けたのだ。銃撃犯と被害者が同じICUで治療を受け、並行してハウス医師は、舌が腫れあがる奇病に冒された男の診察を続ける。だがそのさなか、ハウス医師を、最も恐れていた“症状”が襲う……
シリーズのクリエイターとして名前が明記されているデヴィッド・ショアが脚本のみならず監督まで担当してのシーズン2最終回は、いきなりの衝撃的な展開です――とはいえ、あれだけ傍若無人な治療の仕方をしていれば、恨みを買うのは当たり前ですから、想定の範囲内とも言える。
しかし着眼は、その結果の出来事です。最初の現象は、そのまま次のシーズンの伏線になっているので、思わずそちらの第1話を先に観てしまった(感想は明日以降にアップします)私には意外でも何でもなかったのですが、そのあとの出来事には驚きました――いや、サブタイトル通りだったんですが、患者の身に起きるのかと思っていたのよ。
医師として、というよりハウス自身が思い描く医師像から隔たった状態に思い悩む彼の姿は新鮮ですが、しかしそういう状況から脱却するために選んだ方法がまた実に彼らしい。
ドラマとしては大変に攻撃的でしたが、しかし医療ドラマとして見ると、今回は肝心の謎を卓袱台返しされたように感じて、ちょっと釈然としないのが残念。シーズン最終話だからこそ出来る大技はかなり衝撃的ではありましたが、立脚点を曖昧にしてしまったような作りは、受け入れがたい人もいるのではないでしょうか。これまでも倫理的な面から微妙な題材を扱うことのあったこのシリーズらしい選択とも言えますが、やり過ぎだった気もする。
何はともあれ、無事にシーズン2も最後まで見届けましたので、ここからは心置きなく、DVD-BOXにてシーズン3を鑑賞しようと思います。ああ楽しみ。
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