盲目の軍人のちょっと過激な教育。

 プログラム切替直後の月曜日は午前十時の映画祭8を観に行く日。今回もスケジュール通り押さえてきました。……それにしても、土曜日に来たときには、追加のテーブルを用意していっぱい並べてあった『メアリと魔女の花』のグッズが、今日行ったら通常の棚にぜんぶ収まってしまっている。あれが熟れた結果だとしたら、ほんとーに大ヒットと言っていいな、これは。

 それはともかく今コマの作品は、アル・パチーノに念願のオスカーをもたらした1本です。盲目で偏屈な元軍人の面倒を見るアルバイトを引き受けた学生の一風変わった友情を描いた『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(UIP Japan初公開時配給)

 これもまたごく大雑把な知識しか持たずに鑑賞して、なんとなくロマンスなんだろ、くらいの印象で臨んだのですが、ドラマ的にはロマンスよりも、悩みを抱える少年と、人生に対してシニカルになった男との交流を描いている。オスカーも納得のアル・パチーノ演じる元軍人が圧倒的な個性で物語を牽引していますが、少年を巡る出来事と彼の心の揺れ動きをきっちり押さえた描写が、クライマックスでの彼の行動と強烈な爽快感に繋がっている。この映画祭で採り上げられる作品にハズレがないのはもう解ってましたが、これもまた確かに傑作。

 長さを感じさせない面白さでしたが、劇場を出るころには当然それだけの時間が経っていて、そろそろ13時になんなんとしている。外食しているとそれだけ帰りの時間も遅くなるので、今日はまっすぐ帰って、最近お気に入りのチキンラーメンぶっこみ飯で昼を済ませました。

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