上の項の出来事が午前中にあって心情的にだいぶ凹み、お出かけする気力も萎えかけていたのですが、こういうときこそ現実から逃げるのだ! と思い直し、夕方からお出かけ……それでも、出来れば2本立てで、なんて考えていたのに、1本に絞りましたけど。
自転車にて赴いたのは、今年もとりあえず秋までは拠点となることが決定した感のあるTOHOシネマズ日本橋。鑑賞したのは、マーヴェル・ユニヴァース第14作、腕利きの天才外科医ながら事故により両手の自由を失った男が、新たに学んだ魔術で世界を救う『ドクター・ストレンジ(字幕・3D・ATMOS)』(Walt Disney Studios Japan配給)。最近、IMAX上映を実施しているものは新宿で観ているため、この手の大作を日本橋で観るのが少なくなっていたのですが、今回は久々にドルビーアトモスでの上映を実施していたので、あえてこちらを選びました……アトモスも上映に権利が必要らしく、設備導入当初に比べて使われなくなってたからね〜。
予告篇で期待していたとおり、魔術により歪められた世界のヴィジュアル、そのなかでの現実を逸脱した戦闘の見応えが素晴らしい。冒頭の戦いだけでもハートを鷲掴みにされます。ただストーリー的には若干食い足りない。ストレンジの心境の変化がちょっとぼんやりとしてしまったのと、あまりに戦闘のインパクトが強すぎて、ドラマ部分のコクが損なわれていたのが残念。主演のベネディクト・カンバーバッチに師匠はティルダ・スウィントン、そして敵役にはル・シッフルことマッツ・ミケルセンと役者が粒揃いなだけにちょっともったいない気がしました。雰囲気や舞台選びなど、個人的には好みなんですけど、完成度としては他のマーヴェル作品より劣るかな、と言わざるを得ない。
ちなみに、ドルビーアトモスの音響はさすがに迫力充分でしたが、本篇の圧倒的ヴィジュアルはやっぱりIMAXのほうがより堪能できたかも。
あれこれ言いつつも作品としては楽しめたのですが……しかし今日の私には、クライマックスの展開に、「その力、私にもちょっと使わせてくれ!」と言いたくて仕方なかった。観たひとだけ解ってください。今日だけ、今日だけでいいんだ!
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