近頃ルーティンが崩れてしまってましたが、今回は久々に戻せました。プログラム切替直後の月曜日は、午前十時の映画祭7を観に行く日なのです。またぞろ台風が接近していて、予報は雨交じりになってますが、とりあえずは雨で済みそうなので、電車にてTOHOシネマズ日本橋へ。
今コマの作品は、ポール・ギャリコのベストセラーを映画化、地殻変動により発生した大波のために転覆したポセイドン号でのサヴァイヴァルを描き、ディザスター映画の原点となった傑作『ポセイドン・アドベンチャー』(20世紀フォックス初公開時配給)。
船の遭難を描いた映画は、『タイタニック』という頂点がその後誕生してしまったので、表現的に少々物足りなさはあるものの、しかしこのシチュエーションの面白さ、ドラマ性を切り開いた先見性は確かにいまでも見て取れる。そして、これだけCGが発達したいまでも、いやむしろそうなってしまったからこそ、すべてが天地逆転した美術や、大量の水を流し込んで再現したシーンの迫力は衝撃的です。
それだけに留まらず、災害に直面した人々の葛藤、秘めた人間性を露わにするドラマ描写の質の高さはいまでもまったく見劣りしません。型破りな牧師の直感的ながら的確な判断に、終始苛立ち疑問符を投げる警官との対立に、孫を訪ねるはずだった老夫婦のドラマを絡め、決して多くないシークエンスそれぞれに膨らみを与えている。古くささは禁じ得ませんが、いまでは作り出せない厚みを感じさせる名作でした。
映画のついでに食べていたポップコーンがいつになく塩辛かったせいか、どうも食欲が湧かなかったため、本日は自宅近くのファストフード店でナゲット5ピースだけ買って済ませました。実際、それで充分に足りました……いちいちセットで買うのは食い過ぎなのかも。
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