2月14日、バレンタインデーに時効を迎える殺人事件。犯人は解っているが、整形を繰り返している容疑者は容易に捕まらない。だが、霧山と十文字はひょんなことから知り合ったスナックのママが、その容疑者だと気づいてしまう……
……園子温には本気でいちど勉強しなおしていただきたいと思います。なにこのぐっちゃぐちゃな脚本は。なにこのつまんねー筋は。観ていてこうも苛々させられるのもまた珍しい。情報の唐突な提示は味になることもありますが、ここまで未整理ではただ不愉快なだけです。面白い要素を並べりゃいいってもんじゃねえぞ。同じ遊園地で遊んでいるのにわざわざ電話で話している霧山&十文字の図は素晴らしかったけど。
霧山が時効事件を追うのに倦む、というのはいい着想ですが、そういうのはシリーズ全体での構想が必要なわけで、1話1話で基本設定を除く大半の要素が断ち切られているこのシリーズではほとんど意味を為しません。だいたい時効後の事件を追う、なんて企画をテレビ番組が組むことなんて滅多にないし、時効事件に拘わらず、時間の経過した悪夢をいつまでも追うことを望む人間よりも忘れたい人のほうが多いのが現実です。とにかく認識のバランスが悪いんだよー。
これで霧山が終盤、時効事件の扱いについて彼なりの持論を語るひと幕でもあれば、その内容が何であれ評価したのですが、多少捻りはあっても「誰にも言いませんよ」の趣旨が違うため違和感だけが残る。
これじゃただ登場人物が『時効警察』と同じというだけの詰まらない二時間ドラマ(半分)に過ぎません。娘の「うすうす」とか微妙に音程のずれた『もしも明日が』とかなかなか良さそうなモチーフも鏤めているのに、とにかく整理が悪くて台無しになってます。
公式サイトをふと眺めたら、3月1日にオリジナル・サウンドトラックが発売されるそうです。……んー、音楽のほうは敢えてCDを買うほど惹かれないかな、と思っていたのですが、特典の内容を知って俄然興味が湧いてしまいました。
……だって、特典が「誰にも言いませんよカード(第1話仕様)」と「霧山修一朗の名刺(実物大)」なんですもの。くそー、それだけでも欲しいよー。
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