月曜日は基本的に暇です。ゆえに早めに帰宅したあと、今日も今日とて映画鑑賞へ。まだ宿題がいっこ残ってますが、それはそれ、これはこれ(by榊原剛)。
劇場は先週土曜日にリニューアル・オープンしたばかりの日比谷シャンテ・シネです。実は二週間ぐらい前までは、こけら落としである9日に駆けつけて改装の具合を確かめようと思っていたのですが、『HINOKIO』の舞台挨拶がどうしても観たくなってあちらを優先した次第。
てっきり座席の入れ替えと、せいぜいスクリーン廻りの調整ぐらいだろうと思いこんでいたのですが、窓口付近の状況からして面目を一新している。かつては窓口の前に二段ぐらいの階段のみだったのですが、建物に添う格好で手すりのついたスロープが設けられ、窓口の造りも少し豪華で開放的な印象に変わりました。ただ、まだ勝手が掴めていないのか、客の待たせ方がちょっと変な感じ。三つも窓口があるのだから客を一列に並べて空いたところから処理していく格好にすれば早くなるものを、窓口に並行してテープを引いているだけなので、客が適当に並んでしまって順番がぐちゃぐちゃになっている。この辺はおいおい改善していくでしょう。
鑑賞作品がかかっているのは地下一階の第3スクリーン。前は窓口の向かって左にある階段から移動したのですが、改装を機にエレベーターに統一した模様。この変更はちょっと微妙です。バリアフリーという観点からすれば自然なのですが、しかしシャンテ・シネの他のスクリーンはいずれも上の階にある。上のふたつのスクリーンに向かう観客は、上がるときに一緒に乗れば済みますが、下のスクリーンに行く人間は戻ってくるまで待たなければならない――まあ、たった一手間ではあるのですが、これが若干鬱陶しい。観賞後は階段から出られるのですが、旧来どおり地下だけで構わないので階段からの入口も残しておいて欲しかった気持ち。
そしていざ降りてみると――こっちは窓口以上に大きく様変わりしていました。素っ気なく古びた感じだった内装はグレーを基調に落ち着いた印象に変わっており、劇場の構成も変更されている。入ってすぐにある売店はなんとなくバー・カウンター風になっていて、前売り券を陳列するためのディスプレイまで設けられていてほのかに高級志向。更に劇場に入ってみると、こちらもやはり落ち着いた内装に変更されていて、かつてのちょっと(こういうのも何だが)安っぽいイメージは跡形もない。やや狭苦しかった座席の間隔も改善されて、脚をかなり思いっ切り伸ばしても前のシートに当たらず、座り心地が非常に良くなった。あそこまで豪華ではないにせよ、有楽座と改装の方向性は似ている――やっぱり東宝系だからか? 観た感じでは映写機もデジタル対応になったようで、予告編前のCM映像が異様にクリアになってました。
かなーり快適になった劇場にて初めて鑑賞したのは、1966年に製作された同題映画をジュード・ロウ主演にてリメイクした辛口のロマンティック・コメディ『アルフィー』(UIP Japan・配給)。もともと久々にジュード・ロウ目白押しの内容っぽかったから、というだけでチェックしていた作品なのですが、その予測を遥かに上回る魅力大爆発ぶりに加えて、ただスタイリッシュなだけに終わらない辛口なトーンが快い良作でした。色男のロマンスなんて、と思っている人にこそ観て欲しい作品です。詳しい感想は後日、このへんに。
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