役者で映画を選んでみる。

 この夏は原田知世が重要な役で出演する映画が立て続けに二本公開されます。一本はミステリファンなら言わずもがなの『姑獲鳥の夏』、もう一本は竹中直人監督久々の新作『サヨナラCOLOR』。

 雰囲気も方向性もてんで違いそうなこの二本ですが、しかし原田知世の役柄はどことなくシンクロしてます。かたや妊娠二十ヶ月、かたや子宮癌……新婚早々えらい作品のキャンペーンで走り廻されるんだなあ。

 ちなみに『サヨナラCOLOR』にはあの中島みゆき嬢がその原田知世演じる癌患者に執刀する医師の役で出演しており、ファンとしてはこちらも楽しみ。

 その中島みゆきもまた今年は珍しいことにもう一本出演映画の公開予定があります。唐十郎が『地上の星』に触発されて原作と脚本を執筆、『夜を賭けて』が賞賛された金守珍監督がメガフォンを取った『ガラスの使徒(つかい)』という作品で、エンディングテーマも中島みゆきの『孤独の肖像1st』が使われているそうです。作中での彼女の役柄は、糸電話を用いる不思議な占い師……こっちもまた、非常にらしい役柄ばっかりだな。

 個人的にこの夏以降、主に役者目当てで観ようと決意している映画は他に『逆境ナイン』、『HINOKIO』、『ALWAYS 三丁目の夕日』なんてのがあります……どうしてこんなに気にしているのか自分でもよう解らん。

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