ウエストランドが優勝したよぅ。

　ヤキモキするのが嫌で、お笑いの賞レースをリアルタイムで観ることはあんまししないのですが、今年のM-1グランプリは他のチャンネルを観つつときどきザッピングで確認して、まさかのタイタン勢がファーストステージ最後のふた組になったあたりで気になってしまって、そこから結果発表まで釘付けになってしまった。

　……ウエストランドが優勝しちゃったよ！

　井口の毒舌芸、自虐芸に磨きがかかってきたのは、シネマライブでのネタ見せで気づいてましたが、これが今回きっちり客にハマっていた。しかも幸いだったのは、ファイナルステージの順番が最初になり、結果としてファーストステージのネタ、雰囲気をそのまんま引っ張れたこと。お陰で、同じ“あるなしクイズ”で続けたことに最高の効果が生まれた。ファイナルステージはファーストステージの１位からネタ順を自分で選べる、という仕組みで、１位のさや香が３番手、２位のロングコートダディが２番手を引いたわけですから、３位の彼らにこの順番は決められなかった。結果として他のコンビが綺麗にお膳立てしてくれたわけで、何なら他のふた組に感謝してもいいくらいだと思う。テクニック的には、順番が違えばさや香が押さえていたはず。
　個人的には、タイタン勢ではキュウに伸びて欲しかったのですが、そもそも彼らは雰囲気が独特、かつネタの発想で唸らせてしまうタイプで、笑いとしてうまくハマらない場合も多く、賞レースで優勝は難しいだろうな、とは思っていた。そこへ来ると、『笑っていいとも！』の終盤で準レギュラーになりながらもほとんど爪痕を残せなかったあたりから時間をかけて毒を煮詰めていったウエストランドのほうが機は熟していた、というわけでしょう。
　あれこれ言いつつも、タイタンシネマライブでず～っと見届けていた芸人がとうとう栄冠に輝いたのが嬉しくて、かなり興奮しております。頼むから今度はちゃんと売れてくれ。そして井口は二度と迂闊に露出するな。