ガラスのタマネギ、芯にはなにがある?

 きょうは作業に集中しよう、と午前中の映画鑑賞は取りやめました――が、透析を始めた20時頃、観たいテレビ番組がまったく見当たらず、勢い余って、Netflixの新作を観始めてしまいました。どのみち透析中は、あんまりパソコンには集中出来ないし。
 鑑賞したのは、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督、先ごろジェームズ・ボンド役を勇退したダニエル・クレイグのコンビによるミステリ映画第2作、世界一の名探偵が孤島で巻き起こる事件に挑むナイブズ・アウト:グラスオニオン』(Netflix配信)。前作が楽しすぎて、著しく待ち焦がれていた1本……なんだけど、やっぱり配信より映画館でやって欲しかったなあ……母も観たがってたし。
 しかし内容は今回も面白い。孤島に金持ちの道楽、そして殺人ゲーム、とミステリ愛好家の好きな趣向を山盛りにしつつ、きちんと現代的なガジェット、問題意識も取り込んだしたたかな作りは健在です。今回はなかなか殺人が起きないので、謎が掴みにくいのですが、そのぶん、メインメンバーに怨みを抱く女と、何故か介入する名探偵、という要素がもたらす緊張感がうまく活きてる。そして、殺人が始まってからの狂騒ぶり、更に予想外のところからひっくり返っていく構造など、前作の魅力をまた違う形で表現している。楽しくって仕方ない。
 楽しさ、という意味では今回のクライマックスは前回以上かも知れません。個人的には、あの状況なら別のかたちでの逆転もあり得たのでは? という部分があって若干モヤッとしているのですが、しかしそれを吹き飛ばすほど終盤の展開は痛快極まりない。
 第1作の好評もあって、既に第3作までアナウンスされている。そして、ジェームズ・ボンドという重石を下ろしたダニエル・クレイグがこの役にかなり愛着がありそうなので、もっと続く可能性もある。今後も期待したい……けど、出来れば映画館でもかけてね。やっぱり、あのクライマックスは大画面で観たかったよ……。

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