新シリーズは極小の世界から始まる。

 今週は珍しく、金曜の朝から映画鑑賞にお出かけです。なんで朝早くなったかと言えば、要はスケジュールが微妙に噛み合わず、この朝イチが最善、と判断せざるを得なかったのです。
 移動は、だいぶ悩んだ末に電車を使用。久々にバイクを出すことも考えましたが、行き先は新宿、いちばん使い勝手のいい駐車場は、きょうの目的地であるTOHOシネマズ新宿まで1キロくらいある。近場にも幾つかありますが、それなりに料金が嵩むし、どこもスペースに限りがあるので、下手をするとあちこちうろついて時間を浪費することにもなりかねない。朝早くの電車はラッシュのしんどさこそあれ、乗ることが出来れば、間に合う可能性は高いですし、移動中にスマホで書き物も出来るので、あとあと時間の節約にもなる。
 鑑賞してきたのは、《マーヴェル・シネマティック・ユニヴァース》フェイズ5の幕開けを飾る1本、世界最小のヒーロー一家が更なる極小の領域で、想像を超える冒険に赴くアントマン&ワスプ:クアントマニア(字幕・3D・IMAX with Laser)』(Walt Disney Japan配給)
 ちゃんとキャラクターのらしさを残しつつも、これまでの“身内の戦い”みたいな世界観から踏み出して、かなりヒーロー映画らしくなってる。家族の絆と、強大な敵に立ち向かう姿は勇ましく、クライマックスの昂揚感も著しい。
 ……が、個人的にあんまし満足はしてない。プロデューサーのケヴィン・ファイギはまだ飽きられてない、と思っているようですが、私個人は、大きすぎる世界観のなかで、脅威の登場やその戦いの過程が画一化されてしまってて、そろそろ倦んでます。その点、実はこれまでのアントマン単独の作品は、敵がある意味で身内だったり、普通に近い人間だったため、他の《アベンジャーズ》とは違う見せ方が出来てたんですが、今回はフェイズ5全体の鍵を握る、と言われる敵が初めて登場するが故に、他のヒーローのエピソードに似た風合いになってしまった。それでいいのだ、という人もいるとは思いますが、シリーズやヒーローの個性を楽しみにしているひと、更に《アベンジャーズ》を通しではなく切れ切れに観ているひとなどは、物足りない、それどころか失望を味わっても不思議はない、と思う。
 また、この作品は量子の単位にある世界と、先行する作品で可能性を示した“マルチヴァース”が題材となってますが、それ故にこの世界観ならではの“ルール”が無数にはびこってしまって、観客の理解力、知識量によっては受け止めづらくなっている。それはもう、このMCUが合流し始めたあたりから抱えている業病みたいなものですが、既に予告されているヒーロー集結作『Avengers : The Kang Dynasty』、『Avengers : Secret Wars』の2作が待っている以上、今後もこういう傾向が主流になると思われます……本当に、私はそろそろ疲れてきたよ。
 ただ、事件そのものはいちおう本篇の中で概ね決着はついてますし、予備知識も必要とは言い条、ある程度シリーズについて知っていれば、問題なく楽しめるのも確か。わりあい辛い書き方になっているのは、あくまで私の好みによるものなので、クオリティ自体は高いと思います。

 鑑賞後は、前々から気になっていたお店を試してみるべく、大ガードをくぐってひたすら歩いていく……が、不運にも臨時休業していた。しかし、ちょっと歩いたところに系列店があり、そっちは空いていたので、急遽利用。
 ただ、系列店が休業しているせいなのか、やたらと忙しそうで、私が注文したのは特製のつく450円お高いメニューだったのに、届いたのは普通のほうでした……こっちも初訪問だったため、もしかしたら私が勘違いしたのかも、と思ってそのまま食べてしまい、お店を出てから近くで公式サイトのお品書きを確認して、やっぱり特製を注文していたと判明、ちょっと悩んでからお店に戻り、差額を返金してもらいました。
 幸いにすぐ返金してもらえましたが、こういうときのために領収書と、提供された料理の写真は必要かも知れません。今回、写真は撮ってましたが、券売機に領収書を発行するボタンが見つけられなかったので、もし戦法に疑われたら、揉めるところでした……だから戻るのをいちど躊躇ったのです。ラーメン店が券売機を導入するのは一向に構わないのですが、領収書やレシートはスムーズに発行できるようにして欲しいわ……。

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