無法な観光客に鉄槌を。

 ゴールデンウィーク中はあえて出かけないつもり……ではありますが、隙間の平日くらいはうまく利用しないと、観たい映画が溜まっていくだけです。1作目からマリオを遊んでいた世代としてはあの映画も観ておかねば、と思ってますが、とりあえずはこの時期でも混みそうのない、しかし私にはマストな1本を押さえてくることに。
 本日の劇場は新宿バルト9。陽気もいいので、バイクで移動です。バルト9はほぼ真横に自動二輪駐車場があるので、初めて使ってみることにしました。横目に眺めたことはあっても使い勝手や埋まり具合は確認してないし、そもそもどうやって入庫するのかも解らないので、ちょっと早めに出かける……が、案外簡単でした。非常に入れやすいし、どうやら私がふだん映画を観に行く時間帯ならだいたい入れられそうなので、今後バルト9で映画を観るときに使わせてもらうとしよう……まあ、新宿界隈でいちばん利用している駐車場からもそんなに遠くないんだけどね。
 少々早すぎたので、お昼を食べに行くつもりでチェックしていたお店までのルートを確認しにいき、それから改めて映画館へ。実のところ、お店の場所が少々解りづらかったし、整理券を確保したのがけっこう重要だったので、結果的に早く入って正解ではあった。
 鑑賞したのは、スペインの異才アレックス・デ・ラ・イグレシア監督作品、世界の観光地で問題となっている“オーバーツーリズム”を背景に、観光客への憎悪に燃える殺人鬼に目をつけられたスペイン人旅行者の悪夢を描くスラッシャーベネシアフレニア』(KLOCKWORX配給)
 イグレシア監督らしいエキセントリックな美しさとテンションの高さ、テンポの良さで惹きつけられる、らしさの横溢する作品……なんですが、どーにも色々と引っかかる。
 許容範囲を超えた観光客の流入がもたらす災い、という題材への着目は巧いし、そこに心を病んだ殺人鬼が介在することで。思いのほか複雑に話が転がっていくので、牽引力も豊かなんですが、その結末がどうにもしっくり来ないのです。過程については、こういう狙いがあったのでは、と憶測もつけられますが、クライマックスはどーにも釈然としない。何か。もうちょっと違う展開の方が良かったのではなかろうか。
 私としては、イグレシア監督のアクの強い魅力を大スクリーンできっちり堪能出来たので不満はないんですが、ジャンル映画として観ると、振り切れていない物足りなさは禁じ得ないと思う。日本人にとっても“オーバーツーリズム”は他人事ではないので、もしかしたら起きるかも知れない悲劇としての関心もあっただけに、なんだか惜しい。

 鑑賞後は、映画を観る前に整理券を確保したお店へ。こちらは文句なく美味でした。詳しいレポートはまた例によって後日アップします。

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