Not Found 49 ― ネットから削除された禁断動画 ― [DVD] 新品価格 |
久々に月額レンタルで怪奇ドキュメンタリーが到着、さっそく鑑賞してすぐさま感想をアップしてしまいます。2023年4月リリースの『Not Found 49-ネットから削3除された禁断動画-』です。自主製作映画の撮影中、冷蔵庫から外に向けて仕掛けたカメラが奇妙なものを捉える《冷蔵庫から見えたもの》、新宿で遊んでいた男女が遭遇する災厄《厭な落とし物》、何故かスタッフが浮気調査に臨み、想定外の出来事に遭遇する《浮気相手は…》など、全6篇を収録。
長篇ネタの序盤を観て「馬鹿かこいつら」とツッコまざるを得ませんでした。なんで前回、スタッフに無断で逃げ出した奴の話を素直に聞くの。ネタとして浮気調査をする、という明らかにテーマから遠く隔たった題材なのに採り上げようとするの。少なくとも不可解な動画が撮れたとか、一連の経緯の中で怪異が発生した、なんて事情でもない限り耳を傾ける義理すらないだろ。このシリーズはときどきこういう不躾な輩が出てきますが、その中でも飛び抜けて厚かましくて、観ていて苛々します。
とはいえ、後篇からの展開は面白かった――取っかかりが、こういう怪奇ドキュメンタリーとしてあり得ないことを除けば、ホラーとしては成り立っている。摂食するならまず素性を明らかにしろよ、とか、撮影した動画っていう歴然とした証拠があるんだからそれをさっさと使えよ、とか終盤の怪異での行動とか、引っかかるところいっぱいあるけど。何よりこの話を持ってきたあいつ、考えると行動が意味不明過ぎるが、なんでツッコまない。ふん捕まえて訊問した方がいいぞそいつ。
……しかし、尾行対象者を待っているくだりで古賀Dが漏らしたひと言は正直嫌いではない。ていうか、このひと言を出したくてこのネタ用意したんじゃないの……?
他の細かなネタは、決してインパクトは強くないけれど、ありそうなものが多くて安定感は出ている。決して込み入ってはいないけれど、ちょっとした追加取材や検証を行い補強しているところも好感が持てます……その思慮が長篇ネタでも活きていればもっと良かったのにね。
名物AD・杉本が突如として姿を消したことが未だに引っかかっていますが、シリーズとしては概ね安定している。しばしば杉本が演じていた道化役に古賀Dが就きそうな気配があり、それはさすがにどうなの、と首を傾げたくはなりますが、まあそれもありでしょう……でも長篇ネタではもうちょっと道理をわきまえて欲しい。
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