6月10日に、2017年12月リリースの『心霊盂蘭盆 Vol.1 爛れた女呪霊』を鑑賞。天井裏から続く異音について取材してもらうために行った撮影で恐怖を目の当たりにする《天井裏の怪人》河川敷で花火をしようとした男性二人がつけられた難癖から思わぬ怪異を目撃することになる《花火》、廃墟となったアパートに興味本位で潜入した男性達が体験した恐怖《爛れた女呪霊》など、全5篇を収録。
どうやらこのシリーズ、『心霊曼邪羅』の系列らしい。あちらと違うのは、取材パートが加わって、怪奇映像の内容もややヘヴィになっていること……もっとも、このあいだ近年の『~曼邪羅』を配信のほうでつまんでみたら、取材パートがあるようだったので、その辺の切り分けをどうしているのかは現段階で解らない。
内容のほうは『~曼邪羅』と同様、映像の出来映えはやや心許ないながらも、POV的なホラーとしてなかなかよく出来てる。まだどういう企画段階にあるかも解らないテレビの心霊番組に怪奇現象についての相談があるとか、そうして送られ使われなかった映像を投稿に使ってしまう権利意識の低さとか、ところどころ引っかかる要素はあるんですが、そこに目をつむれば、本当に素直に愉しめるのです。少なくとも、シチュエーションの粗さや芝居の拙さが際立ってのめり込めない某シリーズとかに比べれば格段にまし。
惜しむらくは、少なくともこの時点で、『~曼邪羅』になかった取材パートまで入れて差別化を図ったと思しいのに、調査が薄くて効果を上げていないこと。スタッフ同士のやりとりまで加えてキャラクター性を出す、なんてことまでしなくていいから、“調査”のプロセスもネタの一部に出来る怪奇ドキュメンタリーの利点をもうちょっと活かせば、より面白くなるはず。
何にしても、この時点では『~曼邪羅』より可能性を感じる仕上がりなので、こっちはもっと積極的に追ってみようと思います……ていうか、このシリーズはけっこうPrime Videoのプライム特典で鑑賞出来るみたいなので、古いものはすぐにでも観られるんですが、まあ、そこはまあ。
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