腹痛とゲリラ雷雨とエイリアンと。

 プログラム切替直後の月曜日は、午前十時の映画祭15を観に行く日――というルールを維持してる余裕はあんましなくなってますが、しかし今日出かけたのにはちゃんと理由がある。
 ただ、朝から雲行きはだいぶ怪しかった。本当の天気も危ういのですが、もっと危ういのは、お腹のほうです。昨日、透析の前からゴロゴロ鳴いていて、透析中こそ問題なかったものの、そのあと、診察を受けた日の大事なお仕事である、薬の仕分けをしてるのに、お腹が落ち着かず幾度もトイレに向かう。今朝になっても落ち着いておらず、不安を残したまま、時間に追われてお出かけ。いつものルートだと、映画館の前で生じる徒歩の移動で大変なことになりそうで、劇場のあるコレド室町まで地下道で直結している三越前駅に着くよう変更。乗り継ぎがスムーズだったこともあって、だいぶ余裕を持って到着、色々済ませ、落ち着いて映画を楽しめました。
 鑑賞した今コマの作品は、リドリー・スコット監督によるSFホラーの金字塔、輸送船に紛れ込んだ異星生物の脅威を唯一無二のヴィジュアルで描き出したエイリアン』(20世紀フォックス初公開時配給)
 何回観ても名作は名作、なんですが、改めて観ると、空気作りの上手さ、意表を突く構成の巧みさに唸らされます。この雰囲気ならこう行くだろう、という観る側の思い込みの裏をうまく掻いてるので、時間を空けて観るとまた興味深い。
 そして、エイリアンというクリーチャーの独創性と、その完成度が素晴らしい。理解できない生態ゆえに、不気味さ、恐怖を与えつつ、序盤には隙があるようにも見せかけ、あえて緩みを作る。そこからの畳みかけるような恐怖。舞台が宇宙船ゆえに、登場人物の側に逃げ場がない、というのも効いている。
 ただ今回、急にちょっと残念に思えたのは、終盤で登場人物がまとめて退場してしまうことです。それぞれに味はあったのですから、もうちょっと見せ場をあげてもよかったのではなかろうか。
 まあ、それでもアートとしてもエンタテインメントとしても名作。ちなみに、まだ続篇作られるらしい。『プロメテウス』のあとは追っかけてないけど、いまどうなってるんでしょう。

 鑑賞後は、いつものように日本橋ふくしま館へ。……そう、午前十時の映画祭15を週頭ではなく、木曜日まで見送ったのは、老麺まるやの出店に合わせたからです。
 映画の上映開始が早いと朝がバタバタしますが、そのご褒美に、お昼の待ち時間が短くなり、更に今日は到着時点で空席があったうえ、平日はさっさと売り切れてしまいがちなチャーシューメンが残っていた。嬉々として購入し、堪能してまいりました。お土産は置いてなかったけど、満足。
 しかし、依然としてお腹は爆弾を抱えているような感覚で、空模様もだいぶ怪しくなってきた。行きはサボったので、帰りはひと駅くらい歩くか、と思いましたが、すぐに電車に乗って帰宅。出先でお腹からチェストバスターは飛び出さず((そもそもチェストバスターはお腹からは出てこない。))、都内各所を襲ったゲリラ豪雨にも遭遇せずに済みました。

TOHOシネマズ日本橋、通路に掲示された『エイリアン』上映時の午前十時の映画祭15案内ポスター。
TOHOシネマズ日本橋、通路に掲示された『エイリアン』上映時の午前十時の映画祭15案内ポスター。

コメント

タイトルとURLをコピーしました