闇夜に歌声と叫びが轟く。

 またぞろ冷え込みの厳しくなる中、映画鑑賞に行って来ました。
 行き先はシネマズシャンテ……このところバイクを出す機会がないので、たまには早めに出て余裕を持って駐車場探すか、と思ってたんですが、冷え込んでる上に、いつ降りだしてもおかしくない曇天。諦めて今日も電車移動です。
 鑑賞したのは、『ブラックパンサー』のライアン・クーグラー監督によるホラー映画、1932年のミシシッピ州クラースデールを舞台に、新たに開かれた黒人たちのための酒場を舞台に展開する恐怖の一夜を描いた罪人たち(2025)』(Warner Bros.初公開時配給)
 昨年は色々あって鑑賞ペースが激減した結果、観たかったものをだいぶ取り漏らしてしまいました。中でも公開が大きかったうちのひとつがこれです。ホラー映画とは思えないほどの高評価により、アカデミー賞でも多数のノミネートを受けて、やっぱし観ときゃよかったなー、と悔やんでいたら、ノミネートを受けての凱旋上映が実施されたわけです。今年も今年で、今のところそこまで余裕があるわけじゃありませんが、時間的にはまだ余裕のある今なら、とチケットを確保したわけです。
 で、ようやく鑑賞出来たわけですが……ほ本当に大傑作でした。なんだこの衝撃と蕩けるような余韻は。
 中盤くらいまでは、黒人差別がまだまだ色濃い時代のドラマといった趣で、決して牽引力が強いわけではないんですが、そこでのしっかりとした積み上げが、クライマックスに畳みかける狂乱と、圧倒的情感に繋がって、恐ろしいほどの力強さを発揮する。
 しかもそこに、この監督が一貫して織り込む黒人文化、差別というテーマが密に絡み合うのが凄い。本来、闘うべき相手に共感さえ覚えてしまう展開は震えと痺れをもたらします。個人的に、藤子・F・不二雄の短篇を思い出してしまったわ。
 最大の混乱のくだりには決して長尺を割いていませんが、それまでの様々な出来事が圧縮されたことで、もの凄く濃密で、一回観ただけではすべての出来事が把握出来ない。それでいて、鮮烈な映像が脳裏に焼き付いていて、あとから胸に蘇ってくる。括ろうとすれば明確すぎるほど明確なジャンル映画で、その文法を踏まえながらも奥行きのある作品になってます。
 クライマックスの趣向だけは、しっくり来ない人もいそうな気がしますが、あれは本筋であるドラマの先にある世界を垣間見せる、という意味ではとても重要。あのひと幕でさえも、ジャンル映画に対する理解とともに、主題としての一貫性を追求した証だと思う。
 アカデミー賞で幾つ賞を獲得出来るか、は解りませんが、間違いなく“ホラー”というジャンルのひとつの極致だと思う。スクリーンで観られて良かったああ。

 なお今回、パンフレットの販売はしてませんでした。
 ……まあ当たり前かも知れない。何せこの作品、公開時はワーナー配給でしたが、昨年末にワーナーは日での配給事業を終了していて、今回の凱旋上映はどうも、ひとまずワーナー新作の配給を請け負った東和ピクチャーズが配給を担当しているらしい。
 私も正確には知りませんが、恐らくパンフレットの多くは配給会社が手懸けている。そして、その販売はたぶん、劇場公開と紐付けられているのではなかろうか。だとしたら、公開時期を過ぎた現在に販売するには新たな契約が必要になるでしょうし、そもそも配給会社が違うのですから、在庫も持っていないかも知れない。
 予測はしてましたが、ちょこっとは期待していたので、やっぱり残念ではある。
 今回はシャンテ特有の壁にあしらったヴィジュアルはおろか、ポスターやチラシの展示もなかったので、下には予告篇を貼り付けておきました。

 午前から映画を観たあとは、その界隈で昼食を摂るのが基本なのですが、今日は何となく、自宅最寄りのコンビニで昔から買っているカップ麺が食べたくなり、劇場からほぼまっすぐ駅へ。
 コンビニにてお目当てのカップ麺と、いちおう栄養素の補充でサラダを買って帰宅、のんびりといただきました……ただ、いつもより食事の時間が遅くなったせいで、仮眠を取るタイミングが狂い、あんまり眠れてません。透析中のいま、だいぶ眠気に襲われております……もうちょっと書き物をしなければいけないので、耐えねば。

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