お盆期間に突入すると普通は封切り作品が減るのですが、今年は何故か毎週末、新作が途切れずに登場します。そして今日は、個人的にとっっっても楽しみにしていた作品が幾つも封切られた。その中から、優先順位の高いもの、かつスケジュールの組みやすいものを選択して、朝からハシゴしてまいりました。
劇場は新宿ピカデリー。ここは窓口がやたらと混雑する傾向にあるので、用心して昨日のうちにいちど訪れてチケットを確保したわけですが――大正解でした。1本目は、他の作品より小さめのスクリーン、かつ回数も1回少なめに組まれていたせいもあってか、到着した時点で「全席完売しました」という場内アナウンスがあった。1本目を観終わっていちど3階ロビーに戻ってみれば案の定の大混雑。こりゃ、ここに観に来る必要があるときは、前日にチケットを押さえるか、30分ぐらい余計に見繕って到着しないと駄目だな。
1本目は、エルモア・レナードの短篇小説をもとにした西部劇映画『決断の3時10分』を、ラッセル・クロウ&クリスチャン・ベール主演にてリメイク、大ヒットを飛ばし、賞レースにも名前を連ねたにも拘わらず、日本で公開が決まるのに2年を必要とした、一部の映画好きにとって待望だった作品『3時10分、決断のとき』(シナジー・配給)。
向こうでの評判があまりに高かったので、ほんとーに日本公開を心待ちにしていた作品。鑑賞して納得、これは傑作です。物語の流れはとてもシンプルですが、人物の背景がうまく組み立てられ、クライマックスで劇的に昇華していく様に胸が熱くなります。乾いた情景との調和も見事、賞レースで名前の挙がることの多かった音楽もなるほど印象的で、いやもう、本当に劇場で観られて良かった。
いったん3階に下り、軽い昼食をコンセッションで購入してからふたたびスクリーンへ。ここでいちばん大きいスクリーンゆえか、人の入りは『3時10分〜』にも増して多そうでしたが、私が陣取る前方座席は余裕があったので、先ほどよりものびのびと鑑賞。
本日2本目は、あまりにも有名な忠犬ハチ公の物語を、舞台をアメリカに移し、リチャード・ギア主演にてリメイクした『HACHI 約束の犬』(松竹・配給)。
……予告篇の段階でけっこうヤバかったんです。本篇は途中まで喜劇的な部分も多かったので、そこまでは行かないかな〜と高を括ってたんですが、……やっぱりヤバかった。基本的に映画を観て泣くところまではいかない私が、本気で決壊しかかりました。基本に忠実に、しかしハチの視点を導入して話を解り易くする一方、過剰に“お涙頂戴”にしなかったことで余計に涙腺を刺激する作品に仕上げてます。一部、日本人として気になる描写はありましたが、正直大した問題点ではない。これも傑作でした。
今日はほかにも観たい作品が封切られているため、気力と体力にゆとりがあればもう1本ぐらい観ておきたかったところなのですが、きのうあまりに歩きすぎたため、新宿に着いた時点でかなり脚が痛み、もううろうろする体力はなし、気力のほうもいい作品を立て続けに観たことで変に充足してしまい、これ以上付け足したくなくなってしまったので、気になっていたお買い物を近場で済ませて、すぐに帰宅。
土曜日に鑑賞した映画の感想はなるべくその日のうちにアップする、というのが習慣でしたが、疲労困憊で家に着いたあとは身動きままならず、mixi用の簡単な感想とこの項を書き上げるだけで日付を跨ぎかかっています。もー今夜はとっとと休んで、あとは明日片付けます……
ちなみに、『3時10分〜』で確保した座席の番号は8番、『HACHI』は18番。強引ですがスクリーン番号は7番と1番なので足して8、日付については言わずもがな。故にこのタイトルだったわけです。日付と片方が『HACHI』だったのは狙ってのことですが、座席番号は今日まで意識してませんでした、ほんとに。
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