プログラム切替直後の火曜は午前十時の映画祭11を観に行く日。
今回も劇場はTOHOシネマズ日本橋です。きのうは出かけた直後に雨に降られ、やむなく電車移動に変更しましたが、今日は天気予報でも、体感でも雨の兆しはない。安心して自転車で出かけました。
……結果、体力の回復を実感してます。
この数年も、糖尿病由来の不調に悩まされながらも、日本橋までなら自転車で移動してましたが、体力の消耗が激しかった。しかしきょう、ほとんど疲れてません。息は切れてないし、汗すらかいていない……まあ、この数日、気温が低く寒いくらいで、天候の回復した今日もさほど気温が上がっておらず負担が少なかった、というのもあるでしょうが、それにしても余裕がある。途中でへばったり、不測の事態があることも考慮して、時間もゆとりをもって家を出たのですが、ゆとり分早く着いて時間を持て余しました。うまくいかん。
本コマの上映作品は、勝新太郎の代表作、盲目ながら居合抜きの達人である男の目線で、江戸時代のヤクザ者の滑稽さと悲哀を描いた『座頭市物語』(大映初公開時配給)。北野武監督版や綾瀬はるかの女性版、香取慎吾主演のリメイクまで観てますが、元祖たる勝新版はこれが初めてです。
非常に面白かった。その後人気作になったのも頷ける。
義理も人情も表面的、冷淡で過酷な任侠の世界を、飄々と渡り歩く男の目線で描き出す。軽率なヤクザ者を手玉に取る一方、女性や道理をわきまえた相手には誠実。そして、必要とあらば容赦なく仕込み杖の刃を振るう。座頭市という男が、この上なく格好いい。
出てくる男たちはみなろくでなしやはぐれ者で、思慮が浅いか、両親に乏しい。しかし、そうした人物たちの言動が巧みに絡みあって、市自身も望まないクライマックスへと流れ込んでいく。構造的には西部劇に似ていますが、よりドライで、かつ日本的な情感もたたえている。これまで観た後発の作品群が霞むほどの逸品でした。なんか、すぐにでも続篇が観たくなるくらいに。
鑑賞後、日本橋ふくしま館 MIDETTEに赴き、イートインで昼食。この日、出店していたのは、正統派の喜多方ラーメンを提供する老麺まるや。どうも、近隣のビジネスマンもちゃんとチェックしているようで、このお店が出店しているときはたいていイートイン入口に列が出来てます。私も、イベントカレンダーを調べて、まるやが出ていると知ると、ついつい立ち寄ってしまう。
毎日100食限定でチャーシューメンを提供してますが、個人的にチャーシューよりも麺がたくさん食べたい。同じくらい払うなら、と咄嗟に、普通の喜多方ラーメンの麺大盛りで注文してしまいました。さすがに少々苦しかったけど満足。
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[…] 原作:子母沢寛 / 監督:三隅研次 / 脚本:犬塚稔 / […]